研究課題/領域番号 |
22K10072
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
岩佐 康行 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (60551471)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 高齢者 / 心不全 / リハビリテーション / 口腔機能 / 栄養 / 心不全患者 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢心不全患者では、適切な運動療法と並行して低栄養の改善が必要となることが多い。そのためには肉類(タンパク質)をはじめとする多様な食品を摂取することが必要で、咀嚼などの口腔機能が重要な役割を果たすと考えられる。 本研究では、心臓リハビリテーションを目的に入院した高齢心不全患者を対象として、口腔機能低下の実態調査および歯科的介入の課題抽出を行う。その成果は、医科歯科連携による、よりよい医療の提供に繋がるものと考えている。
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研究実績の概要 |
本研究の目標は、心臓リハビリテーションを目的に入院した高齢心不全患者を対象として、口腔機能低下の実態調査および歯科的介入の課題抽出を行うことである。研究期間は2022年度~2024年度の3年間で、単独施設(A病院)における調査から3つの課題を計画している。課題1は、高齢心臓リハビリテーション患者における口腔機能低下の実態調査である。高齢心不全患者では運動制限や低栄養の問題などにより、サルコペニア・フレイルのリスクが高いとされている。このような患者では、口腔機能の低下も認められる可能性があり、その実態を調査することを目的としている。課題2は、心臓リハビリテーションと口腔機能に関する検討である。課題1で口腔機能低下の実態を調査するだけではなく、身体機能や栄養状態との関連についても検討を行い、その対応について考察することを目的としている。課題3は、心臓リハビリテーション患者における歯科的介入の課題抽出である。課題1および2で高齢心不全患者における口腔機能低下の問題が明らかになったとして、実際にどのような歯科的対応が必要なのか、また歯科が介入するにあたって何が問題となるのかを明らかにすることを目的としている。2022年度は新型コロナウイルス感染症の影響で、A病院では心臓リハビリテーション患者の受け入れがほとんどできなかった。このため計画はほぼ1年遅れとなり、2023年度から調査開始となった。 そこで、A病院で過去5年間に心臓超音波検査を行った患者約4000例について調査を行うことを追加した。具体的には、心臓超音波検査を行った患者のうちで歯科受診歴のある者について、カルテより口腔内の状況を調査する。さらに機能的自立度や栄養状態などについても調査を行い、これらと口腔内の状況との関連について検討を行うものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
「研究実績の概要」で述べたように、2022年度は調査がほとんど行えなかったことから、研究の進捗は計画よりも遅れている。2023 年5月8日にCOVID-19の扱いが2類相当から5類に移行したことで、現在3つの課題についてデータの収集を行っているところである。そのペースを上げたいが、A病院に入院する患者数の状況は当初の計画通りであるため、これ以上のペースアップは難しい状況である。 心臓超音波検査を行った患者約4000例に関する調査では、歯科受診歴のあった者は1573例であった。計画通りに口腔内の状況は調査できたが、栄養状態などの一部は可能な範囲でのデータ収集となっている。
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今後の研究の推進方策 |
課題 1-3 については、調査期間を予定よりも延長すると共にデータ解析と統計解析を進め、学会発表と論文投稿を行う予定である。心臓超音波検査を行った患者で歯科受診歴のある1573例を対象とした後ろ向き研究については、本年度その一部を学会発表する予定となっているが、さらに論文投稿までを行う予定である。
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