研究課題/領域番号 |
22K10168
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鵜澤 成一 大阪大学, 大学院歯学研究科, 教授 (30345285)
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研究分担者 |
佐藤 啓子 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (70410579)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔 / 扁平上皮癌 / 酸性環境 / がん微小環境 / 酸性 / がん / 薬物 / 微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の抗がん化合物スクリーニングは中性のみで行われており、実際の微小環境を反映した酸性条件下でのスクリーニングはほとんど行われていない。そこで、本研究では、実際の薬剤が機能する酸性環境下での化合物の大規模スクリーニングを行い、複数の細胞種で共通して抗腫瘍活性の示した化合物を同定する。
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研究実績の概要 |
口腔扁平上皮癌の薬物療法には白金製剤や分子標的薬、免疫チェックポイント阻害剤が主に用いられている。しかし、副作用や薬物耐性の出現など、完治を目指す上では問題点が多い。がん微小環境の重要な特徴の1つに酸性環境が挙げられる。しかし、従来の抗がん剤の評価は中性条件下のみで行われており、本来のがん微小環境の特徴である酸性条件下でのスクリーニングが行われた報告は極めて少ない。そこで本研究では、実際のがん微小環境である酸性環境下での再現を目指し、口腔扁平上皮癌細胞株の培養条件を確立する。酸性特異的な環境における遺伝子の変化を網羅的に解析することで、酸性環境特異的なシグナル経路を同定する。続いて、酸性環境下で化合物のスクリーニングを行い、抗がん活性のあった化合物及びターゲットタンパクを同定する。酸性特異的な環境における薬剤を同定し、最終的には化合物の抗がん活性をin vivoで検証し、実臨床へ応用することを目的としている。 令和4年度は口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3,HSC-4)の酸性培養環境の確立を行った。酸性に調整したDMEM培地を使用して細胞培養を行った。酸性環境下で培養を行う中で、本来敷石状増殖を示す細胞の形態が紡錘形に変化していく現象が認められた。さらに、膵癌細胞で報告のある酸性pH応答性遺伝子とされているMSMO1、IDI1、INSIG1の増加をqPCRにて検出した。さらに、これらの遺伝子の発現状況を指標として複数の口腔扁平上皮癌細胞株を通常と酸性環境下で培養し、両者の遺伝子発現状況をRNA-Seq解析を用いて行い、酸性培養を行うことで発現が変化する遺伝子を網羅的に解析してゆく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通りに研究が遂行できているため。
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今後の研究の推進方策 |
RNA-Seq解析を行い,酸性培養を行うことで発現が変化する遺伝子を網羅的に解析を進める。この中で,がんの浸潤・転移の際の基底膜の破壊に寄与していると報告のあるMMP-9の過剰発現が認められたため、酸性培養環境におけるMMP-9過剰発現の機序及び役割についての解明を進めている。その後,抗がん活性のある化合物の探索を行い,統合的な作用機序の解明を展開していく予定である。また,形態学的な違いが見られていることからも,細胞骨格の変化などの解析も併せて行っていく予定である。
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