• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

凍結疾患臓器切片上で培養した歯髄幹細胞の培養上清による移植片対宿主病治療薬の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K10182
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関鶴見大学

研究代表者

舘原 誠晃  鶴見大学, 歯学部, 准教授 (90380089)

研究分担者 井出 信次  鶴見大学, 歯学部, 助教 (00611998)
竹部 祐生亮  鶴見大学, 歯学部, 助教 (50807097)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワード再生医療 / 難治性炎症疾患 / 間葉系幹細胞 / 歯髄幹細胞 / 培養上清 / 口腔粘膜疾患
研究開始時の研究の概要

本研究では、幹細胞が有する損傷組織また臓器での再生環境整備機能を応用して、免疫過剰反応を有する疾患の新規治療薬の開発目的とする。具体的にはGVHDモデルマウスの肝臓または腎臓の凍結切片上で歯髄幹細胞を培養し、歯髄幹細胞が産生する液性因子を回収および解析することにより免疫過剰反応に関連する疾患に有効な因子を同定すると共にこれらの因子を疾患モデルマウスに投与することにより治療薬としての有用性を検討する予定である。

研究実績の概要

本研究の目的は、慢性移植片対宿主病:Graft-versus-host-disease (GVHD)などの免疫過剰反応疾患に対して歯髄幹細胞が有する再生環境整備機能の有用性を検討することである。 本年度では、歯髄幹細胞を80%コンフルエントまで培養し、この時点でIFN-γを200 ng/mlを培養液に加えて24時間培養後、新鮮培養液に交換し、さらに24時間培養後に培養上清を回収した。INF-γ刺激下歯髄幹細胞の培養上清をGVHDの発症機序に中心的に関わっているTh17細胞に関連するサイトカイン(GM-CSF, IFN-γ, IL-1b, IL-2, IL-4, IL-5, IL-6, IL-10, IL-Rp70, IL-13, IL-17, IL-17F, IL-21, IL-22, IL-23, IL-28, MIP-3a, TGF-beta, TNF-arfa, TNF-beta)の産生量について抗体マイクロアレイにて検討を行った。その結果、培養上清およびINF-γ刺激下培養上清では、IL-2, IL-21, IL-23, TNF-betaは培養液単体と比較して経時的に有意に減少した。一方、IL-6と INF-γ値は上昇した。この結果より、これらの因子が免疫疾患の抑制に関与する可能性が示唆された。
また脾臓細胞移入により作成した慢性GVHDマウスに各培養上清を1か月間投与し、その効果について顎下腺を摘出して組織学的に検討した。その結果、GVHDマウスの顎下腺の導管周囲にリンパ球浸潤を一部認めた。しかし、培養液のみ、培養上清、INF-γ刺激下培養上清を投与した群との差は認められなかった。現在、口腔粘膜、肝臓、腎臓の組織切片を作成し、組織学的検討を継続している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

現在の社会情勢の影響により、研究試薬の価格高騰及び輸送の遅延等により、必要な研究試薬の入手や受託用検体の輸送が円滑に進まず研究にやや遅れている。また、予測した結果が得られていないため、計画を一部変更したことも研究の進捗に影響している。

今後の研究の推進方策

昨年度の抗体マイクロアレイの結果より興味深い結果を得られたため、再現性を確認するとともに細胞株を変更して再評価を行う予定である。また、慢性GVHD疾患モデルマウス実験では、脾臓細胞の移入から早期の段階より培養上清を投与したためか、顎下線組織においてはコントロールとの明らかな差が得られなかった。このことから、脾臓細胞の移入後、GVHDの症状を一部確認した時期から培養上清を静脈投与する方法に研究計画を変更する予定である。得られた検体から組織学的検討を行い、培養上清の効果を評価し、さらに免疫組織学的検討により効果の機序を解明する予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi