研究課題/領域番号 |
22K10188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
阿部 陽子 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (90431593)
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研究分担者 |
千葉 美麗 東北大学, 歯学研究科, 講師 (10236820)
高橋 哲 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (60226850)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 顎矯正手術 / 骨代謝活性 |
研究開始時の研究の概要 |
顎変形症患者に対する顎矯正手術に伴う外科的侵襲ストレスが、骨リモデリング現象を促進すると考えられており、その結果、矯正学的歯の移動が促進されて治療期間が短縮する可能性が提唱されている。しかしながら、現状では不明な点が多く、治療に応用するためにはエビデンスとメカニズムの解明が必須である。 この現象を科学的に分析・解明するために、顎矯正手術を行う患者の血液サンプルから、骨リモデリングに関与する因子を抽出し、その変動を分析する。また基礎研究で、動物実験にて外科的侵襲により骨代謝が亢進して歯の移動が促進するか否か、さらにそのメカニズムについて組織学的・分子生物学的に解明する。
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研究実績の概要 |
顎矯正手術に伴う外科的侵襲ストレスが、骨リモデリングを促進すると考えられており、その結果矯正学的歯の移動が促進され治療が短くなる可能性が提唱されている。臨床現場ではこの現象を応用し、近年術前矯正治療を行わずに外科矯正手術を先行するSurgery First (SF法)が注目を浴びている。しかしながらそのエビデンスとメカニズムの解明は十分とは言えていないのが現状である。また一方で手術侵襲や骨折後の骨治癒過程において、局所的に代謝活性が亢進するRegional acceleratory phenomenon(RAP)と全身的に活性が亢進するSystemic acceleratory phenomenon(SAP)が知られており、さらにヒト末梢血中に存在するCirculating osteoblast-lineage cells (Circulating osteogenic progenitor cells: COP細胞)はosteocalcin (OCN)陽性などの特徴を有し, 成長期と骨折時に増加し, in vivo/vitroで骨形成能を有することが報告されているが、この細胞が顎矯正手術時の骨治癒過程への関与や、Surgery First法での手術後の矯正学的歯の移動を促進する背景になっている可能性も十分考えられる。 本研究では、SF法の患者を研究対象とし当初は臨床研究を進める予定であった。しかし当初連携し予定した矯正医療機関が縮小・組織再編成することになり、連携できない状態に陥っていた。しかし、新たにSF法の治療を行う別な矯正医療機関とのタイアップの可能性が見えてきたため研究連携のための協議中である。 基礎研究では、ラットの予備実験を開始し、現在n数を増やしており現在進行形である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
臨床研究では昨年時点では共同研究が不可能な状況であったが、SF法治療を行う矯正医を模索し、現在研究への連携タイアップにむけて現実的な方法を協議中である。 また基礎研究は、研究室の移転に伴い、研究スケジュールに変更を余儀なくされたため遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
基礎研究としての動物実験(本実験)を中心に進める。 全身麻酔下にて15週齢ラットの下顎を切開し、注水下にて骨切りを行い、プレート固定しその後縫合する。骨切りを行った群を実験群、ドリルホールのみ形成した群をSham群、何も行わなかった群をコントロール群とし比較解析する。次に各群のモデルに規格的に作成した矯正装置を装着し、矯正力を付加し歯を移動させるマイクロCTを撮影する。各群の下顎骨のパラフィン切片を作成し、HE染色や免疫染色により組織学的な検索を行う。また、非奪回切片により硬組織蛍光ラベル解析も行い、経時的骨形成洋装や骨形成量の測定を行う。骨欠損部分の組織はホモジナイズし、各種サイトカインやカイン、骨吸収・骨形成マーカーなどについてリアルタイムPCRにてmRNA発現を定量する。 臨床研究はこれまでの顎矯正手術患者のサンプルの血清中サイトカイン(IL-1, IL-6, IL-10,TNF-αなど)やタンパク質(SDF-1やBMP-2など)の発現について測定・解析を行いつつ、SF法での治療を行う矯正医と共同研究にむけて現実的な協議すり合わせを進める。
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