研究課題/領域番号 |
22K10191
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
浅輪 幸世 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (10769912)
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研究分担者 |
西澤 悟 東京大学, 医学部附属病院, 特任助教 (00646200)
古村 眞 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (10422289)
星 和人 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (30344451)
疋田 温彦 東京大学, 医学部附属病院, 特任教授 (60443397)
酒井 崇匡 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (70456151)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 再生軟骨 / 軟骨再生医療 / モールド / Tetra-PEGゲル / スカフォールドフリー |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らが開発した3次元再生軟骨は多孔質状の生分解性足場を使用するため、再生軟骨と足場素材からなる不均一な組織となり、移植後の生体反応も問題となる。そのため多孔体に依存しない再生軟骨の開発が望まれるが、スカフォールドフリー再生軟骨を実現するためには、細胞を3次元で培養する器(モールド)が必要である。モールドには細胞親和性、物質交換性、安定性、3次元形態付与が求められるが、その実現には新規に開発されたTetra-PEG(polyethyleneglycol)ゲルを用いる必要がある。本研究の目的は、Tetra-PEGゲルを用いて、多孔体に依存しないスカフォールドフリー再生軟骨を開発することである。
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研究実績の概要 |
口唇口蓋裂に伴う唇裂鼻変形は機能的・整容的に患者のQOLを著しく障害する。申請者らは鼻修正術に使用可能な3次元再生軟骨を開発したが、その作製には多孔質状の生分解性足場を使用するため、再生軟骨は軟骨と足場素材からなる不均一な組織となり、また移植後の生体反応が問題となる。そのためには多孔体に依存しないスカフォールドフリー再生軟骨の開発が望まれるが、スカフォールドフリー再生軟骨を実現するためには、細胞を3次元で培養する器(モールド)が必要である。本研究の目的は、Tetra-PEGゲルを用いて、多孔体に依存しないスカフォールドフリー再生軟骨を開発することである。本研究により得られた知見は、生体反応を回避可能な、より質の高い再生軟骨の作製を可能とし、軟骨再生医療のさらなる発展に寄与するものと考えられる。 本年度では、力学特性と物質透過性を自由に制御できるTetra-PEGゲルを用いてモールドを作製し、内部に細胞を填入してモールドごと培養するという非常に独創的な方法で再生軟骨を作製する。本研究の目的は、Tetra-PEGゲルのモールドとしての有用性を詳細に検討することによりモールド型再生軟骨の培養方法を確立し、移植時に3次元構造と力学強度を持つスカフォールドフリー再生軟骨を作製することである。 本年度はゲルを介した細胞培養システムの構築を目的に、さまざまな物理的、化学的条件 検討を実施した。いくつかの検討項目より、モールドに細胞を搭載する方法として単純な細胞投与でななく、スフェロイドを作製することにより、その後の培養過程でスフェロイド同士が癒合し、大型の再生軟骨を作製することが可能となった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ハイドロゲルを介した細胞培養システムの構築と併行してin vitro でのモールド型再生軟骨の培養法の確立にも着手した。20x20mmサイズに作製したモールドに細胞懸濁液を注入、ゲル化後、モールドごと旋回培養を行う計画であったが、検討結果より均一で大量のスフェロイドを作製する技術が可能になったため、アテロコラーゲンを使用せずに再生軟骨を作製することができた。この検討結果によりアテロコラーゲンの分解反応が回避できることは大きな成果の一つである。また、旋回速度は40、50、60rpm で培養し、最適な基質産生促進速度を検証した。結果、50rpmの旋回培養が最も培地循環性が良好であり、中心壊死は観察されず、全体的に軟骨基質産生が観察された。引き続き、モールド型再生軟骨培養法を確立する。
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今後の研究の推進方策 |
さらに良好な軟骨基質を産生させるための培養法を模索し、細胞培養システムを構築する。形状は最終的にインプラント型再生軟骨を参考にドーム型模型(10x6x3mm)を目標にする。in vitroでの培養方法の確立後、in vivo移植によるスカフォールドフリー再生軟骨組織の有用性評価を行う。培養後、Tetra-PEGゲルモールドから再生軟骨を取り出し、三次元形状を付与した再生軟骨をF344/NJcl-rnu/nuラット(6週齢、雄)の背部皮下に移植し、移植8週間後、組織学的、物理的、生化学的組成、力学強度など再生軟骨の成熟度および形状維持を解析し、スカフォールドフリー再生軟骨の有用性を評価する。
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