研究課題/領域番号 |
22K10210
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
佐藤 由紀子 公益財団法人がん研究会, 有明病院 細胞診断部, 副医長 (30365712)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | FISH / 唾液腺腫瘍 / 転移学習 / 悪性度分類 / デジタル画像 |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺癌の治療は融合遺伝子の発見により、術前の精度の高い診断に基づき、組織型ごとの治療戦略が異なってきている。組織学的悪性度の分類は不完全で、腺様嚢胞癌の場合には、充実型成分の割合で決まるが、客観性に乏しい。そこで、悪性度分類につきAIを用いて、予測するシステムを構築したいと考える。まず、教師あり学習で充実型のマップ図作成を行い、予後に必要な成分は充実型なのか確認したうえで、正確な割合を出す。次いで、教師なし学習で転移例を学習させ、新たな形態所見を見出す。今回は組織標本での予後予測システムを構築することを目標とする。細胞診検体の画像から今回形成する予後予測システムを利用できる方向を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、組織標本を用いて予後予測システムを構築することにある。これまでの唾液腺腫瘍における悪性度分類は主観的な形態認識に頼った分類となっており、本研究の主たる研究者の参加した腺様嚢胞癌の論文において、3名の病理医間で悪性度分類は一致しなかったという事実がある。腺様嚢胞癌の悪性度分類に用いられる要素の1つに充実性成分の比率がある。組織標本のデジタル画像で充実性成分の比率を決定することで客観性や再現性を持たせることが可能になると考えている。これらの検討の前準備のために、本年は撮影倍率や画質などの検討を実施した。現存する顕微鏡カメラ画質では不十分と判断して、4Kカメラを設置し、画像解析に最適な条件を検討している最中である。 本年度は低悪性度唾液腺癌の臨床的な検討を詳細な病理検討を加えたうえで解析した結果を、学会発表したものを頭頸部癌学会雑誌に論文投稿中である。また、治療と診断のためのバイオマーカー検査について第42回日本口腔腫瘍学会に報告した。高悪性度癌の診断に有用なマーカーと治療標的になるマーカーを検討しており、その検討は症例蓄積中である。昨年度より検討中の硝子明細胞癌に関しては、臨床医とともに予後の解析を実施し報告した後に、症例を追加して予後を分ける組織学的特徴について抽出を試みる予定である。 また、細胞診画像と組織画像との関連付けを行うことで、細胞診検体の画像から今回形成する予後予測システムを利用できる方向を目指す予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
組織標本のデジタル画像の解析は一般的にWhole slide imagingを基本として進んでいるが、取り込みの機器のピント調整が難しい場合がある(全自動という簡便さと引き換えに調節が不能である)。分割した画像のピントを合わせ使えるパッチ数を増やすために、個々に顕微鏡カメラで撮影する検討を行ってきた。現存のカメラでは画質が若干劣るため、新たに4Kのカメラを設置し画像撮影条件を検討している。撮影用のアプリなどの仕様がこれまでのものと異なり、条件の細かな設定が可能なだけに検討項目が増えて、至適条件について決定している。
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今後の研究の推進方策 |
当病理部にはデジタル病理画像での報告を実施している実績をもつ研究者がおり、協力が得られる状況にある。これまでに先行して実施している研究に倣って、今後の方針について助言をもらい実施する予定である。
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