研究課題/領域番号 |
22K10219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
柿本 直也 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (50324794)
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研究分担者 |
齋藤 明登 広島大学, 病院(医), 助教 (20528062)
中元 崇 広島大学, 医系科学研究科(歯), 准教授 (60403630)
小西 勝 広島大学, 病院(歯), 講師 (60537447)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 口腔癌 / 高線量率組織内照射 / 適応放射線治療 / 高精度 / 定量的線量評価 / 線量分布予測モデル |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌に対する小線源治療は標準治療法の一つである。高線量率小線源治療は子宮頸がんをはじめとする口腔癌以外の領域において標準治療となっているので、照射装置はがん診療連携拠点病院に整備されている。低線量率組織内照射で用いられる線源供給が不安定であるため口腔癌に対する高線量率組織内照射の高精度化は必須である。 本研究では、口腔癌に対する2 step法の高線量率適応組織内照射において、治療期間内の腫瘍体積ならびにアプリケーターの位置の変化を定量的に計測し、その結果得られる線量分布図の変化を予測するモデルを作成することで、日々の変化に対応可能なテーラーメイド高線量率組織内照射法を立案することを目指す。
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研究実績の概要 |
広島大学病院では、5ミリを超える厚さを有する進行口腔癌に対してフレキシブルチューブアプリケーターを用いた高線量率組織内照射を行っている。高線量率組織内照射ではCT画像を用いた画像誘導小線源治療(Image guided Brachytherapy; IGBT)を行っている。高線量率組織内照射の治療開始時および治療開始後3日目に治療計画用CT画像を撮影し、Adaptive Radiotherapy(適応放射線治療)を行っている。治療開始時ならびに治療開始後3日目の2回撮影するCT画像を用いて、アプリケーターの移動や臓器の浮腫による形態変化を調整した線量分布を作成することで治療の高精度化に努めている。この2回の治療計画用CT画像を定量的に解析することで、高線量率組織内照射に用いているフレキシブルチューブアプリケーターの位置の偏位について定量解析が可能であると考えられる。定量的解析結果を数値化することで、口腔癌に対する高線量率組織内照射の規格化が可能となり、予測モデルも立案可能であると考える。 これまでに広島大学病院において口腔癌に対する高線量率組織内照射を施行した5名の患者のそれぞれ2回のCT画像を用いて、GTV(Gloss Tumor Volume肉眼的腫瘍体積)の重心求め、重心を基準にCT画像を重ねることで、フレキシブルチューブの変位量、GTVの変位量を視覚化した。 今後、腫瘍への処方線量確実性を担保しながら、GTVやフレキシブルチューブアプリケーターの変位量の定量評価法を確立していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
GTVの重心を求め、それを中心に2回のCT画像の重ね合わせを行うところまでは視覚化できた。この方法では、重心から距離が離れるほど変位量が大きく評価されるが、その評価法が正しいのかはわからない。2回のCT画像上のGTVの線量カバー率などを取り入れながら、腫瘍の変位量、アプリケータの変位量と比較することで、正確性を評価していく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
口腔癌に対する高線量率組織内照射における線量処方用の2回のCT画像を用いて、GTVの重心を中心に重ね合わせることはできたが、評価法は確立していない。あらゆる可能性を評価しながら、最終的には目的のGTVに対し、確実な処方線量を投与できることが必要であり、それが評価出来るシステムが必要である。 評価法の確立に努めていきたい。
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