研究課題/領域番号 |
22K10224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
後藤 雄一 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00637902)
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研究分担者 |
宮田 昌明 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00347113)
大塚 隆生 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (20372766)
杉浦 剛 東北大学, 歯学研究科, 教授 (40322292)
比地岡 浩志 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (70305150)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | マイクロバイオーム / 口腔 / 大腸 / 口腔癌 / 大腸がん / OPMDs / メタボローム / 真菌叢 / マルチオミクス解析 / 口腔粘膜疾患 / オミクス / 口腔潜在的悪性疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔のマイクロバイオームは口腔内で生じるさまざまな疾患に対し、どのような影響をもたらすのか不明な点が多い。口腔癌の前段階としての白板症や扁平苔癬などを経時的にマイクロバイオームおよびメタボロームという観点で変化を追った研究は少なく、経時的なマイクロバイオームシフトを探索することは、大腸がんにおける多段階発癌説のような口腔癌の発癌、進展のメカニズムの一端を明らかにする可能性を秘めている。
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研究実績の概要 |
口腔を含む消化器の多くは臓器特異的な微生物叢(マイクロバイオーム)を有し、マイクロバイオームの変化が様々な疾患発症に影響を及ぼすことが示されてきている。我々は現在まで口腔と大腸に着目し、主に大腸がんにおけるマイクロバイオームの関与を追求してきた。一方、消化管の一部である口腔においても口腔癌は難治性の希少がんであり、患者数の減少は認めない。2017年WHOより口腔潜在的悪性疾患(oral potentially malignant disorders: OPMDs)が提唱され、従来の前癌病変および前癌状態を含んだ疾患概念に変化した。口腔癌の大半を占める口腔扁平上皮癌(oral squamous cell carcinoma: OSCC)はこのOPMDsを専らの契機とし、早期発見および治療が現時点で最も有効な疾患制御方法である。しかし、OPMDsの口腔癌が発症する機序や引き続いて起こる転移、さらには同時性、異時性に起きる重複癌のメカニズムについては、喫煙などの一部の因子の関わりが指摘されているものの、その全容は未だ不明であり、効果的な予防方法の確立までには至っていない。我々はOPMDsにおいてもその口腔マイクロバイオームが疾患制御に何らかの影響を及ぼす可能性について仮説を立て、現在まで培った大腸がんでのマイクロバイオームの関与を口腔がんに応用するとともに、細菌叢とその代謝産物(メタボローム)の口腔癌への影響を確認し、同時に大腸においては真菌叢の関与にも着目し研究を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
OPMDsにおけるメタボロームの解析において網羅的解析にさまざまな外的因子が関わり、細菌叢に特化したメタボローム解析手法を確立するまで時間を要していることと、同時並行としてすでに進めている大腸がんにおける真菌叢の解析に注力しているため、進捗が遅れ、かつ研究費が不足している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き大腸における真菌叢の解析とともにOPMDsにおけるメタボローム解析を主としたオミクス解析の手技および解析方法の確立に努める。大腸がんにおける真菌叢の関与について得られた知見を論文報告していく予定である。
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