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骨吸収因子に着目したエナメル上皮腫治療の新戦略

研究課題

研究課題/領域番号 22K10227
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57060:外科系歯学関連
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

松村 達志  和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70432648)

研究分担者 高畠 清文  岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (70736537)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード歯原性腫瘍 / 骨吸収因子
研究開始時の研究の概要

エナメル上皮腫は若年層に発症し、顎骨切除術を行うと著しくQOLが低下する。そのため、顎骨保存を目的に開窓術を適応することが多いが、複数回の手術を要し、再発率も高いため、新しい視点からアプローチした新規治療法の確立が望まれる。そこで本申請課題では、エナメル上皮腫での骨侵入因子の発現阻害により周囲骨の病巣内への侵入を促し、腫瘍の根治のみならず骨造成促進するという外科的手法を用いないエナメル上皮腫の新規治療法の開発に向けた基礎的研究を行う。

研究実績の概要

申請者らはこれまでに歯胚発生過程における顎骨吸収のメカニズムについて研究を行ってきた。その結果、発育歯胚および歯胚器官培養において歯胚内部への周囲骨侵入を歯原性上皮が発現する副甲状腺ホルモン関連ペプチド(PTHrP)が阻害しているという研究成果を得ている。さらに、エナメル上皮腫における腫瘍細胞の骨侵入について組織学的検討を行った。その結果、エナメル上皮腫による顎骨吸収では破骨細胞がほとんど観察されず、他の腫瘍とは異なる骨吸収機構が存在する可能性があるとの研究成果を得ている。
そこで本申請課題では、エナメル上皮腫での骨侵入因子の発現阻害により周囲骨の病巣内への侵入を促し、腫瘍の根治のみならず骨造成促進するという外科的手法を用いないエナメル上皮腫の新規治療法の開発に向けた基礎的研究を行う。
2023年度は本申請課題に使用する腫瘍実質細胞の樹立と腫瘍細胞と間質細胞をマウス頭蓋部に移植して、エナメル上皮腫マウスモデル作製を行う計画であった。
腫瘍実質は、手術材料からエナメル上皮腫を無菌的に摘出し、細切後Collagenase とDyspase(各1mg/ml)溶液にて37℃、1時間処理を行い、その後10%FBS D-MEM培地で培養したが、継代することができなかった。現在、腫瘍細胞にROCK阻害剤Y-27632を添加することで、腫瘍細胞のアポトーシスを抑制し、エナメル上皮腫細胞樹立を試みている。
エナメル上皮腫マウスモデル作製については、AM-1と腫瘍間質細胞をともにマウス頭蓋部に移植したが、生着しなかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度に計画していた腫瘍実質の樹立およびエナメル上皮腫モデルマウス確立に至っていないため。

今後の研究の推進方策

手術材料から樹立した腫瘍細胞は継代できなかったことに対しては、現在腫瘍細胞にROCK阻害剤Y-27632を添加、腫瘍細胞のアポトーシスを抑制することで対策しているが、この方法で樹立困難な場合には、hTERTにより不死化を検討する。
またエナメル上皮腫モデルマウス作製では、腫瘍細胞と間質細胞を生着させるために、頭蓋部に骨欠損を作製、同部位に腫瘍細胞と間質細胞の移植を計画している。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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