研究課題/領域番号 |
22K10233
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
平田 あずみ 大阪医科薬科大学, 医学部, 准教授 (40263587)
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研究分担者 |
高野 和文 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (40346185)
田中 俊一 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (70591387)
野村 良太 広島大学, 医系科学研究科(歯), 教授 (90437385)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | コラーゲン結合タンパク質 / Streptococcus mutans / 抗体模倣分子 / 病原性発現 / 構造解析 / 病原性メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
う蝕の原因菌S. mutansが産生するコラーゲン結合タンパク質Cnm/Cbmがいくつかの全身疾患発症のトリガーになっていることが明らかとなってきた。われわれはCnm/Cbmとコラーゲンの結合機構を明らかにすることでS. mutansの病原性発現メカニズムを解明するという課題に取り組んでいる。本研究では、「結合を剥がす」という、これまでとは全く逆の観点から、この課題にアプローチする。
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研究実績の概要 |
口腔レンサ球菌が感染性心内膜炎の主要な原因菌であることは古くから知られていたが、その病原メカニズムはよくわかっていない。近年、感染性心内膜炎や脳出血患者血液よりStreptococcus mutansが分離され、最も重要な口腔細菌のひとつであるS. mutansが全身疾患を惹き起こす原因菌として注目されている。コラーゲン結合タンパク質Cnm/CbmはStreptococcus mutansが産生する約120kDaのタンパク質で、コラーゲン結合ドメイン(CBD)を介してコラーゲンに結合する。われわれはコラーゲン結合タンパク質Cnm/Cbmとコラーゲンの結合機構を構造生命科学的に明らかにすることでS. mutansの病原性発現メカニズムを解明するという課題に取り組んでいる。これまでに、コラーゲンとの結合に直接かかわるコラーゲン結合ドメインCnm_CBD/Cbm_CBDに注目し、Cnm_CBD/ Cbm_CBDのX線結晶構造解析により結晶構造情報を収集した。また、数種のCbm_CBDの組換え変異体を作出し、これらの熱安定性測定、および組換え変異体とコラーゲンとの結合活性測定を行ってきた。これらの解析結果より、Cnm/ Cbmとコラーゲンとの結合におけるCnm_CBD/ Cbm_CBDの4つのドメインの役割や分子間相互作用を明らかにしてきた。本年は、これまでに得た成果を論文発表するとともに、Cbm_CBDの特性を活用したコラーゲンカラムの産業利用を目指して、その有用性を検討した。一方、全く逆の観点「Cnm/ Cbmとコラーゲンの結合を剥がすメカニズム解明」のためのツールとなる抗体模倣分子の創出に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
①論文により成果を発表した。 ②抗体模倣分子の獲得には至っていない。 ③数種類のビーズを用いたカラムを準備し、コラーゲン、GFP_Cbmを反応させ、Cbm_CBDの活用法を検討した。
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今後の研究の推進方策 |
①論文の採択を目指す。 ②抗体模倣分子の設計、選別条件の見直しを行い、抗体模倣分子の創出を継続する。 ②獲得した抗体模倣分子の結晶化を行う。 ③GFP_Cbmを用いてマウス各種組織におけるCbmの局在を明らかにする。
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