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口蓋突起の癒合におけるFilamin Aを介した上皮間葉転換の分子機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K10245
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分57070:成長および発育系歯学関連
研究機関岡山大学

研究代表者

早野 暁  岡山大学, 大学病院, 講師 (20633712)

研究分担者 宝田 剛志  岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (30377428)
井澤 俊  岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (30380017)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワードFilamin A / 口蓋発生 / Fillamin A / 口蓋裂
研究開始時の研究の概要

口蓋の発生において重要なシグナル伝達経路が多く解明されてきたが、口蓋癒合の根幹をなす発生メカニズムは未だ明らかとなっていない。口蓋突起の癒合に関する研究として、TGF-βシグナルが注目されているが、実際に癒合部の上皮が細胞死あるいはオートファジーによって消失するのか、上皮間葉転換により間葉系細胞へと変化するのか、その答えは依然として不明のままである。本研究では、我々が着目するアクチン結合タンパクFilamin Aの遺伝子改変マウスを用いたin vivo実験により、口蓋突起の癒合の分子メカニズムの検討を行う。

研究実績の概要

本研究の目的である、口蓋突起癒合部におけるFilamin A (Flna)の発現が口蓋の発生に与える影響を調べるため、2023年度には主に以下の3項目の研究を実施した。
①遺伝子改変マウスの解析:昨年度に作成した、KRT14-CreマウスおよびFlna floxマウスを交配し、胎生13.5日および14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスを解析した。口蓋組織の薄切切片を作成し、蛍光免疫染色法を用いてFLNA, E-cadherinおよびTGF-betaシグナリングの下流で発現するタンパクの産生を対照群と比較した。この研究を通して口蓋突起部上皮消失の重要な因子であるTGF-βとFlnaとの関係を検討した。
②上記の胎生13.5日および14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスの口蓋組織を摘出後、器官培養を行い、メカニカルストレスがKRT14-Cre, Flna floxマウスおよび対照群の口蓋組織に与える影響を検討した。この研究を通して口蓋突起部上皮消失の重要な因子であるFlnaとメカニカルストレスとの関係を検討した。
③昨年度に引き続き、Nanostring社のGeoMXを用いた空間的トランスクリプトーム解析を行うための準備実験を行なった。胎生14.5日のKRT14-Cre, Flna floxマウスの口蓋組織のパラフィン薄切切片を作成し、GeoMXのコールドランを行い、パラフィン切片で作用する抗体の選出を行なった。
さらに、これまでの結果を纏め、Developmental cell, Nature communications, EMBO, Journal of Clinical Investigationなど幾つかの発生学の雑誌に投稿したが、まだ論文受理には至っていない。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

現在までに予定していたin vivo, in vitro, in silico研究のほとんどを終えた。論文受理までには至っていないが、研究計画において最終年度に予定していた論文投稿まで行なっている点からすると、計画以上に進んでいると考えることも出来る。しかし、今後は査読結果にて指摘された項目を補完するための実験を行う必要があり、その点では概ね順調に進んでいると言える。

今後の研究の推進方策

これまでに受け取った査読結果を元に、論文原稿に修正を加えていく。また、報告されている口蓋組織のsingle cell RNA seqデータをダウンロードし、それを解析することによって、今回得られた研究結果に関するエビデンスを補強する。
さらに、KRT14-Cre, Flna floxマウス口蓋組織の空間的トランスクリプトーム解析を行うため、GeoMX解析の環境設定を引き続き模索していく。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2023 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Augmentation of bone morphogenetic protein signaling in cranial neural crest cells in mice deforms skull base due to premature fusion of intersphenoidal synchondrosis2023

    • 著者名/発表者名
      Ueharu Hiroki、Pan Haichun、Hayano Satoru、Zapien‐Guerra Karen、Yang Jingwen、Mishina Yuji
    • 雑誌名

      genesis

      巻: 61 号: 1-2 ページ: 1-12

    • DOI

      10.1002/dvg.23509

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] A mechanosensor protein, Filament A, mediated embryonic palatefusion through β-catenin/Smad2: A bioinformatics-oriented study2023

    • 著者名/発表者名
      Ziyi Wang, Satoru Hayano, Yao Weng, Xindi Mu, Mitsuaki Ono, Toshi Oohashi, Hiroshi Kamioka
    • 学会等名
      ASBMR 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 口蓋の形態形成におけるWnt/β-Catenin経路を介したメカニカルストレスの影響2023

    • 著者名/発表者名
      永田 倭代、早野 暁、田中 敦子、小佐見 昴宏、上岡 寛
    • 学会等名
      第82回日本矯正歯科学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Filamin A mediated epithelial-mesenchymal transition during embryonic palate development2022

    • 著者名/発表者名
      王 紫儀、早野 暁、上岡 寛
    • 学会等名
      第46回日本口蓋裂学会総会・学術集会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 口蓋突起の癒合におけるTGF-Beta3依存性Filamin Aを介した上皮間葉転換:バイオインフォマティクスに基づく研究2022

    • 著者名/発表者名
      早野 暁、王 紫儀、永田 倭代、上岡 寛
    • 学会等名
      第81回日本矯正歯科学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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