研究課題/領域番号 |
22K10257
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
中村 芳樹 鶴見大学, 名誉教授 (10097321)
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研究分担者 |
遠山 俊之介 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (10908940)
和田 悟史 鶴見大学, 歯学部, 助教 (20581119)
菅崎 弘幸 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (30333826)
勝又 裕太 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (70886423)
石川 美佐緒 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90582445)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | エピゲノム制御 / ヒストン / メチル化 / 遺伝子発現 / 細胞分化 / 運命決定 / 線維芽細胞 / 運命 / エピゲノム / 分化 / 骨芽細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
歯肉固有層の線維芽細胞(GF)と歯根膜線維芽細胞(PDLF)はともに形態的には非常に類似しているがGFは骨芽細胞分化能を持たないのに対し、PDLFは骨芽細胞分化能を有し、両者は機能的に大きく異なる。申請者らのこれまでのGFとPDLFの機能相違についての研究で得られたデータから研究仮説として、「PDLFではヒストンメチル化により特定の転写因子発現が抑制されており、その抑制が骨芽細胞分化の必須因子発現に不可欠である」と推察された。本研究課題では、PDLFではヒストンメチル化により特定の転写因子発現が抑制されており、その抑制が骨芽細胞分化の必須因子発現に不可欠である」と仮説を立てその検証を行う。
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研究実績の概要 |
超高齢社会の日本において、健康寿命を延伸する方法が求められている。歯科において加齢とともに罹患率が増加する歯周病は、50歳以降の成人における歯の喪失原因として最も多い。歯を失うことで咀嚼摂食機能が妨げられQOLの著しい低下を招く。歯周組織は、歯槽骨・歯肉・歯根膜組織などで構成され、発生学的には歯小嚢由来とされている。このうち、歯肉固有層の線維芽細胞(GF)と歯根膜線維芽細胞(PDLF)はともに形態的には非常に類似しているがGFは骨芽細胞分化能を持たないのに対し、PDLFは骨芽細胞分化能を有し、両者は機能的に大きく異なる。体内の各細胞は同じ遺伝子を有しているにもかかわらず、その組織・細胞特異的な役割や機能を受け持っている。この特異的機能を発揮するためには、DNAやヒストンの修飾などの,DNAの塩基配列(ゲノム)の変化を伴わないクロマチン構造変換による遺伝子発現制御、すなわちエピゲノム制御が重要な役割を果たしている。我々は、このGFとPDLFの機能の相違に、遺伝子発現のエピゲノム制御が関連するという仮説を立て研究を行ってきた。今までのデータから設定した作業仮説として、「PDLFではヒストンメチル化により特定の転写因子発現が抑制されており、その抑制が骨芽細胞分化の必須因子発現に不可欠である」と推察された。したがって本研究課題では、その点を明らかにすることを目的として研究を行っている。 現在までに以下の結果を得ている。1) ヒストンH3K9メチル化修飾はGFよりもPDLFで高い。2) ヒストンメチル化酵素G9a・Glpの発現も、GFよりもPDLFで高い。3) NCBIのGene expression omnibusを用いたin silicoマイクロアレイ解析で、GFとPDLFではforkhead box familyなど転写因子群を中心とした遺伝子発現に相違があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者および分担者とも外来診療・教育に時間が割かれ研究を進めるのに十分な時間を割くことが難しかったため研究が滞っている。
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今後の研究の推進方策 |
委託解析を行える部分は積極的に委託を行い、できるだけ効率よく研究を遂行する。
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