研究課題/領域番号 |
22K10258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 愛知学院大学 |
研究代表者 |
佐藤 琢麻 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (80609868)
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研究分担者 |
宮澤 健 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (60301636)
田渕 雅子 愛知学院大学, 歯学部, 准教授 (30418925)
川口 美須津 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (40532643)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 歯根吸収 / 高血圧 / 交感神経 / ILC2 |
研究開始時の研究の概要 |
矯正歯科治療における歯根吸収のリスクは解決すべき課題であるが、いまだ根本的な解決には至っていない。私たちはこれまでに、高血圧モデルを使用して、β2-アドレナリン受容体(AR)遮断薬が歯の移動を抑制することを発見した。その際に、高血圧モデルでは歯の移動時の歯根吸収が促進することに気づいた。高血圧による交感神経系の亢進はβ2-ARを介して2型自然リンパ球(ILC2)を抑制し、ILC2のRANKL産生を増加させることによって、歯根吸収を促進する可能性がある。本研究では、高血圧が歯根吸収のリスク因子となりうるかを検討し、ILC2の活性化によって抗炎症性環境を誘導する歯根吸収予防薬の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
高血圧の病態において、免疫系の関与が指摘されており、交感神経系と免疫異常がリンクしていることが報告されている。私たちは、高血圧モデルにおける歯の移動時の歯根では、炎症惹起型のM1マクロファージからの炎症性サイトカインの増加により、破骨(破歯)細胞が活性化され、歯根吸収が引き起こされているのではないかと考えた。また、2型自然リンパ球(ILC2)の活性化により、ILC2からのIL-13の発現を引き起こし、炎症抑制型のM2マクロファージを増加させ、抑制性サイトカインIL-10が増加することによる抗炎症性環境を誘導できるのではないかと考えた。さらに、この抗炎症性環境の誘導によって、歯根保護作用があるとされるsuperoxide dismutase 3 (SOD3)を増加させることができれば、歯根吸収を予防できるのではないかと考えた。 本年度も引き続き、これまで私たちが行ってきたラットにおける歯の移動モデルを用いて、高血圧自然発症ラット(SHR)および対照ラット(WKY)の歯根吸収について調べた。その結果、SHRではWKYと比べて歯根吸収が増加しており、歯根周囲の破歯細胞が増加していた。また、歯根保護作用があるとされるSOD3が減少していた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまでに、高血圧自然発症ラット(SHR)および対照ラット(WKY)の歯の移動時の歯根吸収について調べた結果、以下の結果が得られた。 SHRではWKYと比べて歯根吸収が増加しており、歯根周囲の破歯細胞が増加していた。また、歯根保護作用があるとされるSOD3が減少していた。 しかし、ILC2活性化薬を用いた投薬実験が未だ行えていない。今後、この実験を行なっていく予定である。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、SHRおよびWKYにILC2活性化薬を腹腔内投与し、歯の移動実験を行う。その後、歯根長、歯根体積、歯の移動距離、歯槽骨量、破骨(破歯)細胞数等の解析を行う予定である。 ILC2の活性化によって誘導される抗炎症性環境による歯根保護作用を確認することによって、ILC2活性化薬の歯根吸収予防効果を検討する。
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