研究課題/領域番号 |
22K10275
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
加藤 大樹 九州大学, 歯学研究院, 助教 (30452709)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | ドラベ症候群 / 乳歯幹細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
ドラベ症候群は、既存の抗てんかん薬での抑制が困難な難治性てんかんである。責任遺伝子としてナトリウムチャネルを構成するSCN1Aが同定されているが、詳細な分子病態が解明されておらず有効な治療法が確立されていない。本研究では乳歯幹細胞を病態モデルとして、ドラベ症候群の分子病態を明らかにすることを研究遂行上の柱とし、この難病で苦しむ患者さんを救済する創薬基盤創生を目指す。
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研究実績の概要 |
ヒト乳歯幹細胞は比較的容易に神経細胞へ分化転換可能な多分化性間葉系幹細胞である。我々はこれまでに、Rett症候群やダウン症候群などの疾患特異的乳歯幹細胞を、神経疾患の病態モデルとして活用し新規病態を明らかにしてきた。ドラベ症候群は有効な治療薬がない稀少難治性てんかんである(指定難病140:患者数は本邦で約6,000人の稀少難病)。ドラベ症候群ではてんかん発作に加えて学習、記憶、注意、実行といった認知機能の低下が発症する。てんかん発作の頻度は成長とともに低下するが、認知機能の低下は改善しないため長期にわたり生活面での支障を来たし、患児の正常な発育・成長、そして社会参加への妨げとなり大きな社会問題となっている。本疾患の責任遺伝子として、ナトリウムチャネルNaV1.1のサブユニットであるSCN1Aが同定されている。しかし、認知機能低下の分子病態は解明されておらず、そのため根治療法が存在しない。そこで本研究では、乳歯幹細胞を病態モデルとして活用し、ドラベ症候群における認知機能低下の分子病態を明らかにすることを研究遂行上の柱とし、この難病で苦しむ患者さんを救済する創薬基盤創生を目指すものである。 2022年度は乳歯幹細胞の調製、表面マーカーの発現解析、網羅的な遺伝子発現解析を行った。調製した乳歯幹細胞では間葉系幹細胞の表面マーカーの発現を確認した。網羅的な遺伝子発現解析を行い、対照群と比較して患者乳歯幹細胞で発現が変動する遺伝子群を同定した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り乳歯幹細胞の調製が完了し、患者乳歯幹細胞で発現が変動する遺伝子を同定した。
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今後の研究の推進方策 |
患者乳歯幹細胞で発現が変動していた遺伝子のタンパク質レベルでの発現を、ウエスタンブロッティングで解析する。各遺伝子のノックダウンや過剰発現、アンタゴニストおよびアゴニスト処理を行い、病態との関係を解析する。
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