研究課題/領域番号 |
22K10281
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
勝又 裕太 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (70886423)
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研究分担者 |
遠山 俊之介 鶴見大学, 歯学部, 学部助手 (10908940)
和田 悟史 鶴見大学, 歯学部, 助教 (20581119)
菅崎 弘幸 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (30333826)
石川 美佐緒 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90582445)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | Nrf2 / 上皮間葉移行 / 酸化ストレス / 瘢痕 / 歯肉 / 唇顎口蓋裂 / 瘢痕形成 / EMT / 細胞膜透過性ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
口唇口蓋裂は発症率が比較的高く、複数回の手術が行われる。しかしながら、手術後瘢痕は、顎顔面領域の成長に悪影響を与える。このため瘢痕の適切な回避・抑制法の確立が望まれている。本研究課題では、抗酸化ストレス酵素群のマスターレギュレーターであるNrf2を瘢痕形成部位で特異的に活性化し、酸化ストレスを消去するとEMTを妨げることができ瘢痕形成を阻止できるのではないかと仮説を立て、我々が構築した細胞膜透過性Nrf2活性化ペプチドを用いて局所的Nrf2活性化が瘢痕形成を阻止できるかについて明らかとする。口唇口蓋裂治療、さらには皮膚瘢痕の治療薬としても大きな貢献が期待できる。
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研究実績の概要 |
口唇口蓋裂は発症率が約1/600と先天性疾患の中で発症率が比較的高く、口腔機能獲得のために複数回の手術が行われる。現在のところ生後6ヶ月程度で口唇形成術および1歳3ヶ月程度で口蓋形成術を行うが、手術後瘢痕のために上顎骨成長阻害や、口唇機能不全など顎顔面領域に与える悪影響が大きい。さらに患児は、思春期後期頃から瘢痕を気にし始めることが多く、思春期性成長がほぼ終了した時期以降に口唇修正術が行われることが多い。この口唇修正術は皮膚切開を伴い侵襲があることや創部が顔面領域にあることから審美的に気になる部位であり対人関係や心理的に多大な負のインパクトを与えるものであることが報告されている。このため瘢痕の適切な回避・抑制法の確立が望まれている。この瘢痕形成に上皮間葉移行(epithelial mesenchymal transition:EMT)が重要な役割を果たしており、EMTの阻害で瘢痕形成を阻止できるとの報告がある。また近年、EMTには酸化ストレスが重要な役割を果たしていることが報告された。本研究課題では、抗酸化ストレス酵素群のマスターレギュレーターであるNrf2を瘢痕形成部位で特異的に活性化し、酸化ストレスを消去するとEMTを妨げることができ瘢痕形成を阻止できるのではないかと仮説を立て、我々が構築した細胞膜透過性Nrf2活性化ペプチド(ETGE-7Rペプチド)の瘢痕形成阻止能の検証を細胞培養実験系・動物実験系を用いて遂行中である。 現在のところ、培養実験系における評価系の確立を行うべく、ヒト歯肉線維芽細胞セルラインGT1を用いて上皮間葉移行促進因子としてTGFbetaを使用して上皮間葉移行が促進されることを確認した。さらにNrf2活性化剤を培養系に添加した場合に上皮間葉移行を阻止できるかどうかを現在解析中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者および分担者とも外来診療・教育に時間が割かれ研究を進めるのに十分な時間を割くことが難しかったため研究が滞っている。
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今後の研究の推進方策 |
委託解析を行える部分は積極的に委託を行い、できるだけ効率よく研究を遂行する。
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