研究課題/領域番号 |
22K10286
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
須永 昌代 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 助教 (90581611)
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研究分担者 |
木下 淳博 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 教授 (10242207)
新田 浩 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (70237767)
則武 加奈子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 講師(キャリアアップ) (60624210)
梅森 幸 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (30644207)
足達 淑子 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 歯科衛生保健部長 (90420265)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 臨床教育 / 患者ロボット / シミュレーション教育 / 臨床推論 / 教育評価 / 医療面接 |
研究開始時の研究の概要 |
臨床推論能力は正しい診断・治療のために、特に医療面接時において必要な能力である。主に臨床実習において培われていくものであるが、COVID-19のパンデミックにより、臨床実習は多くの制限を受けている。そこで、ヒト型患者ロボットを用いた感染リスクが無く安全で、かつ実践的な医療面接実習の開発を考えた。単なる臨床実習の代替実習としてではなく、基本的な症例から極めて稀な難症例まで多種多様な模擬患者を設定し、医療面接実習実技教育の標準化・規格化を実現する。そして、規格化された患者ロボットによる、ニューノーマル時代の新たな臨床推論能力育成システムを開発し、その教育効果を明らかにする。
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研究実績の概要 |
【医療面接実習用シナリオの作成】2023年度は、昨年度作成した医療面接実習用シナリオ(案)のテーマ6本(①上顎洞炎(前半)、②上顎洞炎(後半)、③糖尿病、④高脂血症・脳梗塞、⑤高血圧症、⑥心臓弁膜症/脳梗塞/心不全/心房細動)のうち、③糖尿病、④高脂血症・脳梗塞について、歯科衛生士向け(歯科衛生学生)の学習内容とするため一部内容を見直して、歯科衛生士向けシナリオのための準備作業を行った。シナリオの完成には至らなかったが、シナリオの大まかな流れを確定することができた。 【医療面接の評価基準の作成・妥当性の検証】昨年度に引き続き、医療面接実習の評価基準表(案)を用いて、本学病院の歯科衛生保健部の新人研修(シムロイド医療面接実習)を実施した。また、他学の歯科衛生学生に対して、シムロイドを用いた医療面接実習を行い、質問調査による実習の評価を行ったところ、学生からは概ね高い評価を得ることができた。歯科衛生士教員にも医療面接実習を行ってもらい、評価基準表による評価結果(得点データ)を収集した。さらに、本学歯学部口腔保健学科口腔衛生学専攻3年生(歯科衛生学生)の医療面接の実技試験にシムロイドを活用し、評価には作成した評価基準表を用いて実施した。評価基準表による学生の得点データが得られ、評価者からは評価表に関する使用感について評価を得ることができた。この取り組みにより、シムロイドを用いた歯科衛生学生への医療面接試験の実施可能性が示唆され、得られた結果について次年度の学会にて報告することとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
歯科衛生士(歯科衛生学生)向けシナリオのための準備作業を進め、シナリオの大まかな流れを確定することができた。医療面接実習の評価基準について教員の得点データを収集することができた。さらに昨年度作成した医療面接実習の評価基準案を歯科衛生学生の医療面接実技試験の評価に活用し、シムロイドを用いた医療面接試験の実施可能性が示唆されるなど、おおむね計画通りに研究実施を遂行できたため。
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今後の研究の推進方策 |
歯科衛生士向けのシナリオを完成させ、シムロイドの制御用PCに組み込む。歯科医師(歯学科学生)や歯科衛生士(歯科衛生学生)、教員に対してシムロイドを用いた医療面接実習を行い、作成した評価基準に基づいて採点を行う。採点結果を分析して、評価基準の妥当性を再度検討し、評価基準表を確定させる。評価基準は汎用性の高いものを目指す。
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