研究課題/領域番号 |
22K10291
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
須磨 紫乃 九州大学, 歯学研究院, 助教 (70759365)
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研究分担者 |
山下 喜久 九州大学, 歯学研究院, 教授 (20192403)
古田 美智子 九州大学, 歯学研究院, 講師 (20509591)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 口腔状態 / ストレス / 客観的評価 / 高齢者 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では歯科健診を受診した後期高齢者約500名を対象として、ストレスの主観的評価に限らず、客観的評価として唾液・爪のコルチゾールを測定し、追跡期間中に口腔状態が改善、もしくは悪化した者でストレスの変化に違いが見られるかを縦断的に検討する。このことにより、高齢者の口腔の健康の維持は口腔や全身の疾患を予防するだけでなく、精神的健康の維持にも有用であり、ひいては高齢者のQOLの向上に寄与する根拠を示すことができると考える。
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研究実績の概要 |
本研究は高齢者を対象に、ストレスの主観的評価に限らず、客観的評価として唾液・爪のコルチゾールを測定し、口腔状態がストレスにどのような影響を与えるかを縦断的に検討することを目的としている。このことより、高齢者の口腔の健康の維持は口腔や全身の疾患を予防するだけでなく、精神的健康の維持にも有用であり、ひいては高齢者のQOLの向上に寄与する根拠を示すことができると考えている。 研究計画1年目である令和4年度は爪のコルチゾールの測定が初めてとなるため、まず爪のコルチゾールを測定した先行文献を収集し、各行程で我々の教室で測定が可能かどうかを確認しながら測定のためのプロトコルを作成した。これに沿って2年目は実際に少人数の対象者の爪と唾液のコルチゾールを測定する予定である。さらにその結果をフィードバックし、人数を増やしてコルチゾールの測定を行う予定である。 また対象集団では既にK6による主観的評価としてのストレスを評価していたため、横断的なストレスと口腔状態(現在歯の状態・現在歯数・歯周組織状態・咬合状態・義歯の使用・嚥下障害・口腔衛生習慣)および全身状態(①基礎情報:性・年齢・既往歴・服薬状況・喫煙・飲酒、②栄養状態、食事の状況、③認知機能:Mini-Cog、④要介護状況・手段的日常生活動作:IADL、⑤社会経済的状況:教育歴・社会参加、⑥身体機能:身長・体重・BMI・握力・上腕周囲長・皮下脂肪厚・立ち上がり検査)との関連を検討した。その結果、主観的評価によるストレスと口腔の健康状態との間に有意な関連は認められなかった。一方全身状態では、IADLと栄養状態がK6と相関していた。この結果よりコルチゾールを測定する際に用いる問診内容の修正・追加の要否を検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
爪のコルチゾールの測定が初めてであり、予定より準備に時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度は爪のコルチゾール測定の準備と対象集団の主観的健康観によるストレスの評価がその他の変数とどのように関連しているかの検討を行った。令和5年度は作成した爪のコルチゾール測定のプロトコルに沿って少ない対象者で実際の測定が可能かを検討し、その後大規模な人数でも測定できるように準備をする。さらに爪や唾液のコルチゾールと主観的に評価したストレスと相関がみられるか、また口腔や全身の健康との関連が認められるかを検討したいと考えている。
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