研究課題/領域番号 |
22K10298
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京歯科大学 |
研究代表者 |
大神 浩一郎 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (40366175)
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研究分担者 |
上田 貴之 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (20366173)
大久保 真衣 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (60385218)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 認知機能の低下 / 口腔機能 / 間接訓練 |
研究開始時の研究の概要 |
増加する認知症への対応として、認知機能が低下しているMCIの段階から適切な対応を行うことが歯科医師にも求められている。咬合や咀嚼機能を含めた口腔機能管理は認知機能の低下した患者の誤嚥防止、栄養状態の保持に大きな影響を与えるために重要と考える。また、口唇、舌、下顎、口蓋、咽頭などの運動機能低下は、構音の不明瞭化による会話の困難さから、社会参加の低下を介して認知機能の低下につながる可能性がある。本研究は、認知機能の低下につながる経路の一つとして舌や口唇の運動機能低下に着目し、口腔機能および口腔内環境と認知機能との関連の検討を目的とした縦断研究による検証を行い、さらに間接訓練による効果を検討する。
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研究実績の概要 |
口腔機能と認知症は,密接な関係があることが報告されている。特に舌圧と舌口唇運動機能低下が認知機能の低下につながる可能性がある。これは,舌口唇運動機能の低下が会話困難感に起因する社会参加の低下を介して認知機能の低下につながるためと考える。認知症の前駆状態である軽度認知障害(MCI)が着目されているが,認知症へ移行するものと,正常に戻るものもあることが知られている。そのため,口腔機能管理を行うことで認知機能が改善される可能性がある。今回,舌圧や頬口唇のトレーニングに特化した認知機能に依存しない舌ブラシを用いた短時間で侵襲性の低い簡便な方法を立案した。本研究は,口腔機能低下症と診断された外来患者に対し,新しく立案したトレーニングの口腔機能に対する効果を明らかにすることを目的とした。 口腔機能精密検査(口腔衛生状態,口腔湿潤度,咬合力,舌口唇運動機能,舌圧,咀嚼機能,嚥下機能)を実施し,3項目以上に該当し口腔機能低下症と診断された患者12名(男性5名,女性7名,平均年齢79.5±4.7歳)を対象に, RSST,MWST,口唇閉鎖力測定を行った。口唇閉鎖力は,口唇閉鎖力測定器(りっぷるくん,松風)を用いて3回測定し最大値を求めた。参加者に,超音波ブラシ(sonicare,PHILIPS)に舌ブラシを装着し,頬・口唇,舌マッサージを1日3回行わせた。介入1ヶ月後に再評価を行った。口腔機能精密検査口唇閉鎖力の介入前後についてWilcoxonの符号付順位検定を行った(α=0.05)。 介入前後で口唇閉鎖力に有意差が認められた。舌口唇運動機能「タ」は5.8回/秒が6.2回/秒に,舌圧は24.6MPaが26.6MPaに増加傾向が認められた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度においては,20名の口腔機能検査・口腔内環境検査・アンケート調査を実施した。その中で介入可能な12名に対し調査を行っている。他の8名に対しても随時介入を実施していく。
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今後の研究の推進方策 |
口腔機能検査項目を絞って実施し,研究遂行中で問題は生じていない。今後被験者数を増加させてさらに研究遂行を行っていく。
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