研究課題/領域番号 |
22K10312
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
野上 朋幸 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (00380858)
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研究分担者 |
鵜飼 孝 長崎大学, 病院(歯学系), 教授 (20295091)
鎌田 幸治 長崎大学, 病院(歯学系), 講師 (60264256)
角 忠輝 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 教授 (80284701)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | マイクロラーニング / 支台歯形成 / デモンストレーション / 動画 / モチベーション / イメージ / ICT教育 |
研究開始時の研究の概要 |
歯科治療で高頻度に行う支台歯形成は各自が持つ最終形態のイメージに向けて歯を削る行為である。我々は新人歯科医が実際に患者の歯を削る前に、そのイメージを獲得できるように最適な研修を提供する必要がある。そこで本研究では、①新人歯科医が手本となる指導医の実演動画を何度も閲覧することで、目標とする「歯の形態」と「切削動作」のイメージの定着を図り(マイクロラーニングの応用)、②新人歯科医の支台歯形成の実演動画の各場面に指導医が評価コメントを入力・表示させフィードバックを行うICT教育システムの開発を目指す。
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研究実績の概要 |
1.マイクロラーニングの有効性の検証 マイクロラーニングとはスマートフォンやタブレットなどで1~5分の動画を用いて学習する手法である。令和5年度はマイクロラーニングの有効性を検証するために、新たに入局した研修歯科医28名に対し令和4年度に作成したマイクロラーニング環境を使用した支台歯形成の研修を行った。研修プログラムは、①上顎右側中切歯への前装冠支台歯形成に関する基礎的な講義(1時間)、②支台歯の最終形態や支台歯形成の手技に関するイメージを確立させるために、インターネット上に指導医による前装冠支台歯形成のデモンストレーション動画を配信(視聴期間:10日間)、③支台歯形成の実技試験、の構成とした。デモンストレーション動画は指導医が上顎中切歯の模型歯に前装冠支台歯形成を行う様子を開始から終了までを収録した約18分のフル動画と、支台歯形成の段階ごとに6ステップに分割したパート動画(約1分30秒~5分)を同時に配信した。研修歯科医は動画視聴期間中、各自のモバイル端末等でデモンストレーション動画を制限なく視聴できる状態とした。研修終了後、研修歯科医の動画視聴状況について再生回数を集計した結果、動画を1回以上再生した研修歯科医は全体の半数以下だった。マイクロラーニングの有効性を検証するためには、歯科研修医にデモンストレーション動画を視聴させるための動機づけについてさらなる検討が必要であることが示唆された。 2.デモンストレーション動画の改善、追加 研修終了後のアンケートをもとに前装冠のデモンストレーション動画の再編集を行った。また、指導医による上顎左側第一小臼歯へのCAD/CAM冠支台歯形成のデモンストレーション動画を新たに追加作成した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
令和5年度の研究計画では、支台歯形成のイメージ獲得に対し動画を用いる教育方法の有効性と、その教育用動画の再生時間を変更することでマイクロラーニングの有効性を評価する予定だったが、被験者の動画視聴回数が少なく評価が困難であった。
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今後の研究の推進方策 |
マイクロラーニングを用いた実技研修について、研修歯科医への動画視聴を促すために、マイクロラーニングの導入タイミングを変更するなど、研修プログラムの改良、修正を検討する。 また、研修歯科医が課題として提出する自らが行う支台歯形成の動画撮影法について、当初の案であるスマートフォンでの撮影はセッティングの難易度が高く、他の撮影方法について考案する予定である。
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