研究課題/領域番号 |
22K10316
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
入江 浩一郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (50509594)
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研究分担者 |
友藤 孝明 朝日大学, 歯学部, 教授 (80335629)
東 哲司 朝日大学, 歯学部, 准教授 (80432649)
山下 真幸 東京大学, 医科学研究所, 助教 (80588038)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 口腔常在菌 / 自然リンパ球 / 自然免疫 / IgA / 口腔粘膜免疫 / 3型自然リンパ球 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、口腔常在菌叢と口腔粘膜免疫の恒常性維持におけるILC3の機能的役割を解明することである。 ●1年目は、口腔粘膜組織におけるILC3の機能的役割をC.albicans 播種し経時的に評価する。 ●2年目は、ILC3ノックアウトマウスを用いて、口腔粘膜組織においてILC3が影響を与えている因子を同定する。 ●3年目は、ILC3が依存的に発現するIL-22を用いて、ILC3ノックアウトマウスの口腔常在菌叢dysbiosisを制御するためのアプローチを行う。
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研究実績の概要 |
口腔常在菌は、口腔だけでなく全身の健康に大きく影響を及ぼすことがわかっている。我々は口腔常在菌叢のdysbiosisに着目し、口腔疾患の病態や全身への影響を解明することを目的とした。 本年度は、歯肉健常者と歯周病患者の口腔細菌叢を、無菌マウスの口腔に唾液を用いて播種し、口腔・腸管の粘膜免疫機能において重要な役割を果たすIgAに着目し、評価することを目的とした。 2名(歯肉健常者;全顎の歯周ポケット3mm以下1名、歯周病患者;歯周ポケット6mm以上1名)の唾液を採取し、それぞれ次世代シーケンサーを用いて、口腔細菌叢の構成を確認した。そして口腔細菌叢の構成を確認後、実験動物中央研究所にて飼育されている無菌マウスを3群(PBS塗布群、歯肉健常者唾液塗布群、歯周病患者唾液塗布群)(各6匹)に分け、PBS、歯肉健常者そして歯周病患者の唾液をそれぞれ200 μLずつ口腔内に2週間、2回/週のペースで合計4回投与した。8週間後にマウスを屠殺し口腔・腸管の粘膜免疫機能の解析を行った。解析項目として、唾液・便のIgAのタンパク量・腸内細菌叢の解析 ・口蓋粘膜・腸管の炎症性遺伝子発現・顎下腺の組織学的・病理学的分析を今後行っていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究遂行上、実験系のセットアップに時間がかかったため。
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今後の研究の推進方策 |
口腔細菌叢が健康を左右する重要な因子として注目を集めている。最新の研究から、動物実験において口腔細菌叢が腸内細菌叢の構成を変化させ、全身の免疫機能特に粘膜免疫に影響を及ぼすことが示唆されている。しかし、どのようなメカニズムで口腔細菌叢が全身の粘膜免疫に影響を及ぼしているのかは不明である。そこで本年では、歯肉健常者と歯周病患者の口腔細菌叢を、無菌マウスの口腔に唾液を用いて播種し、口腔・腸管の粘膜免疫機能において重要な役割を果たすIgAに着目し、評価することを目的とする。
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