研究課題/領域番号 |
22K10334
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 しづ子 東北大学, 大学病院, 助教 (60225274)
|
研究分担者 |
菊池 雅彦 東北大学, 大学病院, 教授 (60195211)
庄司 憲明 東北大学, 歯学研究科, 大学院非常勤講師 (70250800)
駒井 三千夫 東北大学, 農学研究科, 名誉教授 (80143022)
飯久保 正弘 東北大学, 歯学研究科, 教授 (80302157)
白川 仁 東北大学, 農学研究科, 教授 (40206280)
島崎 伸子 岩手医科大学, 歯学部, 常任研究員 (30337258)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | うま味感受性低下 / フレイル / サルコペニア肥満 / タンパク質摂取量 / 高齢者 / 味覚障害 / うま味障害 / うま味遺伝子 / 骨格筋量 |
研究開始時の研究の概要 |
「うま味遺伝子」は舌のみならず骨格筋や胃・小腸に発現し骨格筋増殖や消化吸収に関わることが近年明らかとされた。高齢者のうま味障害は「フレイル」や「サルコペニア肥満」と関連するが、関連の詳細や機序は不明である。本研究は、ヒトにおけるフレイル・サルコペニア肥満とうま味感受性ならびに骨格筋量との関連を解析する。また、マウスを用いた動物モデル実験により、タンパク質摂取量と骨格筋・胃・小腸・舌のうま味遺伝子量との関連及び骨格筋量との関連を解明する。さらに、舌うま味刺激がうま味感受性・タンパク質摂取量・骨格筋量へ及ぼす影響を解明しフレイルとサルコペニア肥満の攻略法を開発する。
|
研究実績の概要 |
高齢者では、「うま味感受性低下」による食欲不振から栄養障害を生じフレイルに至ることがあるといわれている。一方、Covid19パンデミック後の現在、外出自粛に起因する運動量低下からサルコペニア肥満が増加し、サルコペニア肥満でも「うま味感受性低下」が生じているといわれる。うま味は、タンパク質摂取のシグナルであるために「うま味感受性低下」は、タンパク質摂取量を低下させて骨格筋量を減少させてフレイルやサルコペニア肥満の発症と悪循環に関わる可能性があるが、その実態は不明である。 2022年度は、味覚障害を主訴として東北大学病院を受診した患者を対象として、以下のデータ集積を行った。 ①医療面接による患者背景、年齢、性別、既往歴、服薬の詳細、味覚障害発症時の詳細。②味覚検査:a)電気味覚検査、b)濾紙ディスク法による味質毎の閾値測定:甘味・塩味・酸味・苦味はテーストディスク(三和化学研究所)で測定、うま味はグルタミン酸ナトリウム水溶液5濃度を用いた測定。③血液検査による血清Alb,総タンパク量, A/G比、血清亜鉛量、血清鉄量、貧血など栄養関連要素の測定。④唾液分泌量測定:摂食障害要因として。 ⑤口腔真菌培養検査:摂食障害に関連する口腔粘膜疾患として。⑥食品摂取調査および栄養状態評価:エクセル栄養君アドインソフト食事摂取頻度調査FFQg(株式会社 建帛社)、簡易栄養状態評価(MNAーSF)(Nesle社)⑦BMI測定
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度は、コロナ感染拡大第8波の栄養で、東北大学病院を味覚障害で受診する患者が激減し、本研究の参加に同意を得られた患者はごく僅かで、被験者を集めることが困難であった。
|
今後の研究の推進方策 |
2023年5月から、日本でのコロナ感染症の医療水準がインフルエンザと同等の「5類」へ引き下げられる事から、東北大学病院に受診する味覚障害患者数が、コロナ以前へ回復し増加することが期待される。回復することが期待される味覚障害患者へ、本研究への参加を積極的に促す。
|