研究課題/領域番号 |
22K10350
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
遠山 歳三 神奈川歯科大学, 歯学部, 特任准教授 (60638906)
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研究分担者 |
稲葉 啓太郎 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (10847883)
築山 光一 東京理科大学, 理学部第一部化学科, 教授 (20188519)
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (20247315)
吉野 文彦 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (20308307)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 赤外自由電子レーザー / 歯周病 / カンジダ / aPDT / 光線力学療法 / 真菌感染症 / カンジダ症 |
研究開始時の研究の概要 |
各種真菌の吸収波長の解析を行い, FEL の照射条件の決定を行う。その後,培養した真菌に対し FEL の殺菌作用の検討を行う。FEL照射による各種真菌に対する殺菌効果の検討決定された条件で各波長の FEL の照射を行い,照射後の真菌の生菌数を算出する Colony Forming Unit 測定により FEL の殺菌効果の評価を行う。照射後の各種真菌を走査型電子顕微鏡で観察し菌体の構造変化を観察する。マウス口腔カンジダ症モデルを用いて, FEL 処理を行った C. albicans 菌体をマウスの舌症状スコア,舌表面の生菌数の測定および舌組織切片の病理組織学的観察を行うことにより,FEL 照射によるカンジダ症軽減作用について評価する。
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研究実績の概要 |
本研究は「難治性カンジダ症に対する赤外自由電子レーザーを用いた新規治療法の開発」を目的として下記の研究を遂行した。 前段階として殺菌作用及び歯周病原因子を不活性化する波長を探索するため赤外波長吸収計(FT‐IR)をもちいて各種細菌の吸収波長を測定した。殺菌効果および細菌由来病原因子に対応した波長を探索するためE-coliおよびE-Coli由来のLPSを用いFT-IRにて吸収波長を測定した結果、5波長ほどの有効と思われる波長を認めた。これらの波長を用いて歯周病原因子に対する照射を行った結果波長6.62マイクロメートルにおいて有効な殺菌効果を認めた。また同波長においてE-Coli由来のLPSの不活性化を認めたが、他波長には認められなかった。以上の結果を論文にて発表した。今後はカンジダを用いて東京理科大学および京都大学と共同で継続研究を行い論文及び学会にて発表予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度は各種細菌及び真菌の吸収波長の解析を行い, FEL の照射条件の決定を行いその後,培養した真菌に対し FEL の殺菌作用の検討を行うことが目的であった。使用する各種細菌及び真菌を照射波長の解析は順調に進んでおり、E-Coliを用いたFELの殺菌効果については論文にて発表した。今後は決定した波長を京都大学と共同で照射実験を行い、本学及び東京理科大学にて解析を行う予定である。新型コロナウィルス流行の為、学会発表などが取りやめとなったが研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り、FEL処理 CandidaおよびLPS 菌体由来歯周病原因子の細胞、 in vivo によるの生体への影響の評価を行い、決定された波長にて処理されたCandida、LPSによるサイトカインの産生性を解析する。 FEL LPS菌体由来歯周病原因子の ROS産生能の評価:FEL 未処理及び処理された菌体 由来歯周病源成分を細胞に投与し,細胞より産生されたROSの測定を SR法を用いて 解析する。照射後、LPSの無毒化の評価・検討をさらに行うことにより、最終的に最も安全性が高く、効果的なaPDTによる殺菌および、照射LPSの無毒化法を確立する。
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