研究課題/領域番号 |
22K10379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 産業医科大学 |
研究代表者 |
二瓶 俊一 産業医科大学, 医学部, 准教授 (40441828)
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研究分担者 |
永元 啓介 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 助教 (00964909)
立野 繁之 早稲田大学, 理工学術院(情報生産システム研究科・センター), 教授 (70243897)
八谷 百合子 産業医科大学, 産業保健学部, 准教授 (40441852)
栗山 知子 産業医科大学, 産業保健学部, 特任助教 (40923727)
茂呂田 孝一 産業医科大学, 産業保健学部, 訪問研究員 (70913432)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 屋内位置測位システム / REIPS / 職業被ばく / リアルタイム線量計 / 半導体線量計 / 放射線防護教育 / 放射線 / 屋内位置測定 / 放射線防護 / 放射線計測 |
研究開始時の研究の概要 |
CT撮影介助の眼の水晶体線量が0.47 mSv/検査であった。これまで、最も高いと思われていたIVR術者の約2.0倍と推計された。そのため、CT撮影介助者に積極的な放射線防護が欠かせないことが明らかになった。しかしながら、CT撮影介助者の立ち位置の違いによって眼の水晶体線量が35倍異なる事例が発生したが、その原因究明には至っていない。そこで、本研究では、医療従事者の行動と被ばく線量を可視化するコンセプトを有した、REIPSを開発し、その効果をシミュレーションと臨床試験から検証する。REIPSの完成により、局所的に高線量になる放射線被ばくの原因究明が行え、放射線防護教育ツールとして活用できる
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研究実績の概要 |
X線CT検査は患者身体への侵襲性が低いため、病変の早期発見や治療後の経過観察として広く普及している。しかしながら、X線CT検査時に患者介助に携わる医療従事者(CT撮影介助者、n = 98)の眼の水晶体線量実測調査では、1回のCT撮影介助の眼の水晶体線量が0.47 [0.12 - 8211; 2.49] mSv/検査であった。これまで、最も高いと思われていたIVR術者のそれの約2.0倍と推計された。特に、集中治療室に入室中の患者は、繰り返しCT撮影を行う可能性が高いく、患者介助も必要になるため、CT撮影介助者に積極的な放射線防護が欠かせないことが明らかになった。しかしながら、CT撮影介助者の立ち位置の違いによって眼の水晶体線量が35倍 (0.07 - 8211; 2.49 mSv/検査) 異なる事例が発生したが、その原因究明には至っていない。そこで、本研究では、放射線検査室内(CT検査室、透視検査室)で CT撮影介助やX線透視ガイド下手技に携わる医療従事者の行動と被ばく線量を可視化するコンセプトを有した、①屋内測位システムとリアルタイム半導体線量計を組み合わせた放射線被ばく屋内位置測位システム(Radiation Exposure Indoor Positioning System: REIPS)を開発し、②その効果をシミュレーションと臨床試験から検証する。さらに、製品化のために特許取得経験を有する八谷、永元らと共同して、③一般医療機器としての届出を目指す。このREIPSの完成により、局所的に高線量になる放射線被ばくの原因究明が行え、放射線防護教育ツールとして活用できると試算している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
屋内測位システムとリアルタイム半導体線量計を組み合わせた放射線被ばく屋内位置測位システム(Radiation Exposure Indoor Positioning System: REIPS)を開発中である。半導体線量計(線量値測定時間)と屋内測位システム(動画データの時間軸)を同期する手法を用いて開発を行っている。半導体線量計は、放射線が測定されると1秒ごとに計測が実施されるが、休止中は1時間ごとの測定となる。そのため、測定開始時間を揃えるためのトリガーを設定しなければならない。現在は動画データや放射線発生装置の音声データの2つトリガー情報を用いて同期を試みている。 また、REIPSのシステム開発者(研究協力者)が急死したため、予定されていた開発状況より遅れがある。現在は、後任者がシステム開発を継続しているが予定より遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
REIPSのプロトタイプを完成させる。深度センターから得られる医療従事者の立ち位置情報とリアルタイム線量計から得られる被ばく線量値を同期を試みる。作成したプロトタイプの精度を産業医科大学の透視検査室にて多角的に検証する。 計画が順調に進めば、医療現場に携わる医師や診療放射線技師から意見を収集する
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