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臨床・基礎融合研究による薬剤性腎・肝障害に関連する薬物間相互作用の網羅的検証

研究課題

研究課題/領域番号 22K10387
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関熊本大学

研究代表者

近藤 悠希  熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 准教授 (90721879)

研究分担者 石塚 洋一  熊本大学, 大学院生命科学研究部(薬), 教授 (70423655)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
キーワード薬剤性肝障害 / 薬物間相互作用 / アセトアミノフェン / 薬剤性臓器障害 / 橋渡し研究
研究開始時の研究の概要

薬剤性腎障害および薬剤性肝障害を始めとする薬剤性臓器障害は頻度が高く、かつ死に至ることも珍しくない重篤な薬剤有害事象であり、薬剤性臓器障害の新しい回避方法の開発は、医療安全上の喫急の課題である。薬物間相互作用は薬剤有害事象の大きな要因の一つであり、原因薬剤と併用薬間での薬物間相互作用が薬剤性臓器障害のリスク上昇と関連することはこれまでも想定されてきたが、その検討は未だ十分ではない。そこで本研究では、医療情報、遺伝子発現情報、基礎研究を組み合わせたハイブリッドスクリーニングにより、薬剤性臓器障害と薬物間相互作用についての検証を実施する。

研究実績の概要

薬剤性腎障害および薬剤性肝障害(薬剤性腎障害・肝障害)は頻度が高く、死亡原因となることもある重篤な薬物有害反応であり、さらには発症後に未回復となり腎不全・肝不全等に移行する症例が少なくないことから、薬剤性腎障害・肝障害の発症自体を抑制する新しい回避方法や予防手段の開発は、臨床上の喫急の課題である。これまで世界中で様々な臨床研究・基礎研究が行われてきたにも関わらず、薬剤性腎障害・肝障害は年々増加の一途を辿っており、その対策は進んでいるとは言い難い。薬剤性腎障害・肝障害も含め、薬物間相互作用は薬物有害反応の代表的な危険因子の一つであり、原因薬剤と併用薬間での薬物間相互作用が薬剤性腎障害・肝障害と関連することはこれまで報告されてきた。しかし、その一方で、薬物間相互作用の組み合わせは膨大な数に上り、その検証は十分に行われてはいないのが現状である。そこで本研究では、医療情報解析と細胞や実験動物による基礎研究を組み合わせたハイブリッドスクリーニングにより、薬剤性臓器障害と薬物間相互作用についての検証を実施する。令和5年度は、医療情報データベースを昨年度のJADERからFAERSまで拡大し、薬剤性肝障害の発現に関与すると考えられる薬物間相互作用候補についての絞り込み検討を行った。また、よりヒトに近い条件での検討を企図し、アセトアミノフェン肝障害モデルの確立を企図した実験を行った。さらに遺伝子発現データベースを用いた解析の確立を実施した。その結果、複数の薬剤有害事象自発報告データベースの網羅的解析により、昨年度までに見出していた薬剤を絞り込み、アセトアミノフェン肝障害との関連が強く疑われる薬物間相互作用の薬剤候補を見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

令和5年度は本邦の薬剤有害事象自発報告データベースを用いた薬剤性臓器障害の検討を行い、当初の予定どおり相互作用の原因薬剤候補の絞り込みを行い、より関連が強くい疑われる候補薬剤を見出すことが出来た。さらに、遺伝子発現データベースによる相互作用探索の網羅解析を次年度に実施できる状態まで確立できた。一方、基礎研究におけるin vitroモデルの検討が予定より少し遅延している。以上の結果より、概ね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

前年度までに知見に基づいて、基礎実験のアセトアミノフェン肝障害モデルを用いて、薬物間相互作用による肝障害悪化についての検討をさらに実施する。また、検査値等の診療情報を含むリアルワールドデータを用いた検討を並行して実施する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (7件) (うち招待講演 3件)

  • [学会発表] 腎×保険薬局×デジタルトランスフォーメーション(DX)による 新たな医薬品安全性対策の構築2023

    • 著者名/発表者名
      近藤悠希
    • 学会等名
      第9回日本医薬品安全性学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 新医薬品における「薬物動態・PK/PD」の評価のポイント2023

    • 著者名/発表者名
      近藤悠希
    • 学会等名
      第25回日本医薬品情報学会総会・学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] 医療ビッグデータを用いた薬剤性腎障害の季節性に関する網羅的検証2023

    • 著者名/発表者名
      福田真依, 近藤悠希, 坂﨑友香, 石塚洋一
    • 学会等名
      第17回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 副作用自発報告データベースを用いた抗MRSA薬の腎障害に対する利尿薬の薬物相互作用シグナル解析2023

    • 著者名/発表者名
      平井利典, 近藤悠希, 坂﨑友香, 関彩夏, 石塚洋一, 岩本卓也
    • 学会等名
      第17回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 医療ビッグデータを用いた外来における薬剤性を含む急性腎障害の季節性検証2022

    • 著者名/発表者名
      坂﨑友香, 近藤悠希, 原田漸次朗, 福田真依, 奥間瑞希, 入江徹美, 石塚洋一
    • 学会等名
      第16回日本腎臓病薬物療法学会学術集会・総会 2022
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] レセプト情報を用いたアセトアミノフェンおよび非ステロイド性抗炎症薬による消化管障害のリスクに関する検討レセプト情報を用いたアセトアミノフェンおよび非ステロイド性抗炎症薬による消化管障害のリスクに関する検討2022

    • 著者名/発表者名
      奥間瑞希, 近藤悠希, 福田真依, 酒井隆全, 坂﨑友香, 髙野俊雄, 入江徹美, 石塚洋一
    • 学会等名
      日本社会薬学会第40年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] 腎機能障害を中心としたSpecial populationの薬物療法最適化に関する基礎-臨床研究2022

    • 著者名/発表者名
      近藤悠希
    • 学会等名
      第32回日本医療薬学会年会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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