研究課題/領域番号 |
22K10402
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 川崎医療福祉大学 |
研究代表者 |
福永 真哉 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (00296188)
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研究分担者 |
矢野 実郎 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (30550397)
池野 雅裕 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 准教授 (60612976)
永見 慎輔 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (60744042)
中村 光 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (80326420)
中谷 謙 関西福祉科学大学, 保健医療学部, 教授 (90441336)
小谷 優平 川崎医療福祉大学, リハビリテーション学部, 助教 (30909429)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 認知症高齢者 / 摂食嚥下障害 / オーラルフレイル / 遠隔評価・支援 / コロナウィルス感染症 / 感染症流行期 |
研究開始時の研究の概要 |
認知症高齢者のオーラルフレイルは、適切な支援がないと、口腔機能低下症を経て不可逆的な摂食嚥下障害に至るにも関わらず、その評価と支援はほとんど行われていない。 これに対し、これまで我々は認知症高齢者の摂食嚥下障害と、オーラルフレイルに対する支援の有効性を示してきた。しかし、現在、感染症流行期など認知症高齢者への直接的な支援が困難となった状況における方策は全く想定されていない。 本研究では、感染症流行期のみならず、流行終息後の平常時でも遠隔で実施・継続可能な、認知症高齢者のオーラルフレイル予防を目指した多職種連携による遠隔評価・支援システムを、脳科学的視点を加えて構築し、社会的実装を目指している。
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研究実績の概要 |
認知症高齢者では、多様な摂食嚥下障害が出現し、医療・介護現場において対応が困難な問題になっている。また、感染症流行期において人と人の接触回避が叫ばれるなか、非接触の形態、すなわち遠隔技術を用いて、認知症高齢者のオーラルフレイルを正しく評価し、予防する支援は全く試みられていない。本研究の目的は、認知症高齢者のオーラルフレイルを、遠隔で評価可能な口腔機能学的視点、摂食嚥下動態学的視点、神経心理学的視点に脳科学的視点を加えた多角的な視点から検出し、有効な指標を特定し、適切な評価法を確立することと、評価結果に基づき、遠隔でも実施可能な支援方法を探索し、認知症高齢者のオーラルフレイルの改善を目指した多職種連携による遠隔評価・支援システムの構築である。本年度は、研究協力施設での予備調査を実施し、調査票ならびに調査プロトコールを作成する予定であったが、研究協力施設のリハビリテーション病院ならびに老人保健施設において、昨年から続いているコロナ感染症の蔓延と、より感染力の強いオミクロン株出現による第7波、第8波の流行とそのクラスター感染が拡大したため、予備調査のデータ収集が予定通り行えなくなった。そのため、初年度の取り組みとして、文献検索を行い、感染予防対策、コロナウィルス感染症の感染者数、研究協力施設の状況などを慎重に勘案し、被験者の感染予防対策と安全面に配慮した調査計画の詳細決定と倫理審査の申請、本研究で使用する必要備品を選定するにとどまった。今後は研究協力施設における予備調査の実施とデータ収集のシミュレーションを優先し、研究を遂行する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナウィルス感染症(COVID-19)のオミクロン株の出現により、まず初年度の取り組み予定が停滞し、対人接触を含むさまざまな制約があり、研究協力施設の立ち入りが制限され、当初の予備調査の遂行予定は断続的な保留を余儀なくされている。現在の社会情勢の影響によるものではあるが、結果的に当初予定していた研究計画の進行に遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は政府からコロナ感染症の取り扱いを2類から5類へと変更される予定であり、以降は、コロナ感染症オミクロン株の流行が下火になることが予測されるため、研究協力施設のリハビリテーション病院ならびに老人保健施設に入院・入所ならびに通所中の認知障害高齢者に対して、感染予防対策、コロナウィルス感染症の感染者数、研究協力施設の状況などを慎重に勘案し、研究代表者と分担者で情報を共有しながら被験者の感染予防対策と安全面に配慮した予備調査を実施し、口腔機能学的視点、摂食嚥下動態学的視点、神経心理学的視点からの評価を実施する予定である。可能な被験者には脳科学的な視点からの評価を加え、認知症者のオーラルフレイルを遠隔でも評価可能か検証し、本調査で使用する評価票を作成する予定である。そして調査結果に基づき、次年度以降の施設と在宅における対象高齢者に対して本調査を実施する予定である。
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