研究課題/領域番号 |
22K10407
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 社会福祉法人恩賜財団済生会(済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門) |
研究代表者 |
丸山 常彦 社会福祉法人恩賜財団済生会(済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門), 済生会保健・医療・福祉総合研究所研究部門, 客員研究員 (20731045)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 診断群分類包括評価データ / DPC / 人工知能 / 機械学習 / 胃癌 / 周術期 / 特徴量 / 術後入院期間 / DPCデータ / 消化器悪性疾患 / 診療行為 / レセプトコード |
研究開始時の研究の概要 |
消化器悪性腫瘍に対する周術期合併症の発生率は低下し、在院日数も短縮されてきている。しかし、周術期に合併症を認めると入院期間が延長し医療費の増額や、医師の負担増にも大きく関与する。診断群分類包括評価(DPC)データは、患者背景と入院中に行われた医療行為がレセプトコードとして記録された本邦で最大の医療デ ータである。人工知能(AI)を用いて、DPCのデータを対象とした機械学習 による分析を行うことで、各診療行為(特徴量)の重要度が算出され、患者因子や実際の医療行為が入院期間に及ぼした影響度が予測できる。術後経過に及ぼす重要な医療行為を明確化した入院期間管理システムを構築する。
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研究実績の概要 |
診断群分類包括評価(DPC)データは、患者背景と入院中に行われた全ての医療行為がレセプトコードとして記録された本邦で最大の医療データである。DPCのリアルワールドデータを対象とした機械学習による分析を行うことで、各診療行為(特徴量)の重要度が算出され、患者因子や実際の 医療行為が入院期間に及ぼした影響度が予測できる。 胃癌手術症例は26,097例、解析した入院時の因子は1433。術後入院期間に寄与する相対的重要度の最も高いのはK655-22腹腔鏡下幽門側胃切除術であった。術式ではK6572開腹胃全摘(4:数字順位)も上位に位置した。その他に「がん拠点病院の有無(2)」「病院規模(5)」の施設因子、「入院時ADLスコア(6)」「認知症高齢者の日常生活自立度判定基準(8)」「摂食・嚥下機能障害の有無(13)」の患者因子、「糖尿病(14)」「アルコール性肝炎(15)」「脳梗塞後(19)」「不安障害(20)」の併存疾患が上位の因子となった。 胃癌術後入院期間に寄与する相対的重要度の高い因子を機械学習により抽出できている。これらの因子を用いて、術後入院期間の予測モデルの構築が可能となっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
DPCデータを機械学習で解析を行い、術後入院期間を予測するモデルの開発を終了している。入院時に、その症例の入院期間が予測が可能となれば、今後の医療に大きく貢献できると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
現在は、胃癌術後の合併症発生の有無が、入院時の因子を用いて機械学習で予測できないか、検討中である。
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