研究課題/領域番号 |
22K10422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
小野澤 瑞樹 国際医療福祉大学, 市川病院, 病院教授 (70364677)
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研究分担者 |
河合 弘二 国際医療福祉大学, 国際医療福祉大学成田病院, 教授 (90272195)
宮崎 淳 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (10550246)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2026年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 前立腺癌 / 高齢者 / ナショナルデータベース / レセプト / 高齢者医療 / 医療費 / 原因別死亡予測 / 併存疾患 |
研究開始時の研究の概要 |
日本では人口高齢化とともに前立腺癌の高齢化が進むと予測されている。高齢前立腺癌に対しては内分泌療法が行われるが、治療に伴う合併症や、過剰治療となっている可能性が問題視されており、適切な治療対象の選定が望まれている。 本研究では、高齢前立腺癌患者に対する最適な治療法選択のアルゴリズム構築を目指す。悉皆性に優れるビッグデータとして高齢前立腺癌のレセプトデータを用いた解析により、治療不要な集団、通常治療が適する集団、より強力な治療が必要な集団の同定を行う。更に、シミュレーションや費用対効果分析なども加えた総合的な解析も実施する。本研究により、過不足のない最適な治療戦略が構築されると期待される。
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研究実績の概要 |
本研究では厚生労働省が保有しているレセプトデータ(75歳以上で前立腺生検をうけた患者の医科入院・医科入院外・DPC・調剤レセプトからの10年分のNDB特別抽出データ)を用いて各種解析を行う計画としている。 2023年度には、本研究に関する倫理審査を終えたのちに、厚生労働省へレセプトデータ提供の申請を行い、承認が得ることができた。現在は、厚生労働省側と提供データの詳細な内容に関して確認作業を行いつつ、データの提供を待っている段階である。データ提供までの時間を利用して、データ保存用のサーバーコンピューターを設置し、解析に必要なソフトウエアの導入を行うなど、セットアップ作業にエフォートを割いている。それと並行して、データ解析室のセキュリティ対策などの環境整備も行っている。また、データ取得後に遅滞なく解析作業を開始できるようにするために、練習用の予備コンピューターに実際に使用する予定のデータサーバーコンピューターと同様の解析用アプリケーション環境を構築し、サンプルデータを用いた解析用プログラムの作成などを行っている。更に、NDBオープンデータを用いて様々な解析を行ったほか、NDBを用いたデータ解析の論文などを通して情報収集なども行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定では、解析用データの取得を2022年度に行うこととしていた。しかし、厚生労働省への申請準備に長期間を要したほか、厳格な審査の過程で申請書類の修正が複数必要となったために、それらへの対応にも長期間を要した。しかし、最終的に2023年度終盤にはこられの作業をおおむね完了することができた。このように、当初計画よりやや遅れが生じた状態ではあるが、現在は厚生労働省側からのデータ提供を頂ける段階とはなっているために、それ以外の作業にエフォートを割いている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度には、入手したデータを、各種データハンドリング用のコンピューター言語を駆使して解析用データフォーマットへ変換する。高齢前立腺癌患者の診断時点での背景因子(年齢区分、診断時の併存疾患、転移有無など)、治療内容、経過中の新規合併症、医療費、および生死情報などにつき記述統計を行い、高齢前立腺癌の診療実態についての学術を行う。 2025年度には、まず、前立腺癌に対する治療内容が経過中の医療費、新規合併症発生、死亡(前立腺癌死または他の原因による死亡)などに及ぼす影響について各種解析を行う。その際には、診断後の経過のみならず治療選択そのものにも影響する測定可能な交絡因子(診断時年齢区分、併存疾患など)や、未測定交絡因子の影響を排除するために傾向スコアマッチング、操作変数法、高次元傾向スコア法など複数の統計手法を用いた解析を行い、結果を比較する。次に、診断時の背景因子や治療内容などを説明変数として経過中の医療費、新規合併症、原因別死亡などを予測する統計モデルを作成する。これらの結果をもとに、治療が不要な集団、従来の内分泌療法が有効な集団、より強力な治療が必要な集団の3つを設定する。更に、これらの3つの集団に対して設定した治療法を当てはめた時に得られる医療費や原因別の生存率などを予測し、感度分析なども行った上で、高齢前立腺癌患者に対する最適な治療法を決定する。 2026年度には得られる研究成果を、学会発表や論文の形で公表する予定である。
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