• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

文献レジストリ構築とリアルワールドデータによる膠原病予後因子の網羅的負荷推計

研究課題

研究課題/領域番号 22K10423
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関昭和大学

研究代表者

辻本 康  昭和大学, 医学部, 研究生 (20921919)

研究分担者 矢嶋 宣幸  昭和大学, 医学部, 教授 (70384360)
堤 悠介  独立行政法人国立病院機構水戸医療センター(臨床研究部), なし, 医長 (50627320)
木田 節  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (20848501)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
キーワード膠原病 / メタアナリシス / レアイベント / 寄与危険度 / 予後因子
研究開始時の研究の概要

【背景】
膠原病の予後因子は多数報告されているが、どの予後因子対策を行うと最も効果的に集団予後を改善できるのか不明である。
【目的・方法】
膠原病領域の予後因子の包括的文献データベースを構築する。このデータベースを広く共有し、妥当性の高いメタアナリシスの手法を用いて各予後因子の相対危険度に関するエビデンス創出を促進する。加えて、リアルワールドデータから算出される各予後因子の頻度を用い、各予後因子の集団寄与危険割合を算出する。
【予想される意義】
膠原病の予後因子の集団寄与危険割合を包括的に算出し、優先的に対策すべき予後因子を提示することで、より適切な医療政策の立案に貢献できる。

研究実績の概要

当初の計画では、一次研究からのデータ抽出によるデータベース構築を予定していたが、予算の増大に伴い、オーバービューレビュー形式への変更を検討中である。この変更は経済的な利点が大きいものの、取り扱うことができる研究の範囲が限定されるという課題がある。この点に関しては共同研究者との間で慎重な議論を重ねており、最終決定に至るまで継続的に検討を行っている。一方、メタアナリシスの過程で、特にゼロイベントデータの扱いに関する派生研究について新たな進展があった。この問題は希少疾患研究において顕著であり、多くの研究では「continuity correction」という補正方法を用いている。この方法は、イベント数がゼロであるデータに小さな数値を加えることで、統計的な解析を可能にするが、バイアスを産むことが指摘され、使用しないことを推奨されている。我々としても、continuity correctionは簡単にできるため、この方法を使いたかったが、このバイアスがどの程度意義のある大きさなのかを示した研究はなかった。 そこで、continuity correctionを用いた結果と、補正を必要としない代替モデルを用いた結果とを比較することを目指した派生研究を行った。コクランレビューから885のメタアナリシスのオリジナルデータを取得し再解析を行ったところ、モデル間でオッズ比が25%以上変わる可能性が約30%のメタアナリシスで存在していたことが明らかになった。この論文はResearch Synthesis Methods誌(IF=9.8)にアクセプトされ、in pressの状態である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

2023年度は派生研究の方に注力し、2300本のコクランレビューから、885のメタアナリシスを抽出し、再解析をするという作業を行った。その結果、派生研究は一流誌にアクセプトされたが、オーバービューレビューの方の進捗は進んでいないため、やや遅れているとした。

今後の研究の推進方策

データベース構築の見直し: 予算の増大を鑑みて、データベース構築方法の見直しが必要である。オーバービューレビュー形式への変更が経済的利点をもたらす一方で、研究範囲の制限が課題となる。この問題に対して、代替案を検討するための新たなデータ収集方法の開発に重点を置く。

ゼロイベントデータの扱いの最適化: 希少疾患研究でよく用いられるがバイアスが指摘されているcontinuity correctionの使用に関して、よりバイアスの少ない統計的手法を積極的に検討し、代替モデルの開発や既存手法の改善に努める。

研究成果の普及: Research Synthesis Methods誌に掲載予定の論文を含め、今後の研究成果を積極的に公表し、研究コミュニティや臨床現場における意識改革を促進する。また、統計ソフトウェアのアップデートにおける推奨手法の変更を提案し、バイアスを減少させる統計解析の標準化を目指す。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件)

  • [雑誌論文] The impact of continuity correction methods in Cochrane reviews with single-zero trials with rare events: A meta-epidemiological study2024

    • 著者名/発表者名
      Yasushi Tsujimoto*, Yusuke Tsutsumi, Yuki Kataoka, Akihiro Shiroshita, Orestis Efthimiou, Toshi A. Furukawa
    • 雑誌名

      Research Synthesis Methods

      巻: in press

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi