研究課題/領域番号 |
22K10427
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
塚本 康子 新潟医療福祉大学, その他部局等, 研究員 (60310554)
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研究分担者 |
岩野 千尋 新潟医療福祉大学, 看護学部, 助教 (30839353)
下山 博子 新潟医療福祉大学, 看護学部, 教授 (60434461)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | がんサバイバー / 高齢者 / 健康QOL / リソース・モデル |
研究開始時の研究の概要 |
がんと共に生きていく「高齢のがんサバイバー」が増加している。がん治療が終了し定期的な通院もなくなると医療からの解放となるが、一部の患者にとっては治療や医療者との接点によって得ていた安心感を失う。そのため、不安や抑うつ、精神的苦痛の有病率が高い。特に、高齢のがんサバイバーは心身機能の衰退、家族機能の変化、情報の少なさに加え、外出制限や交流制限なども加わり、不安や抑うつなど増幅されていると推測されるが、実態は不明である。本研究では、不安・抑うつの実態把握、健康QOLと生活実態の関連を分析し、高齢がんサバイバーのためのリソース・モデルを作成することを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、がん治療が終了し定期的な通院がなくなった高齢がんサバイバーが生活していく中で抱える不安と、健康QOLと生活実態との関連を統計学的に分析し、高齢がんサバイバーのためのリソース・モデルを検討することを目的としている。
令和4年度は、研究分担者と研究協力者も含めて会議を5回開催、先行研究で立証されている成果について全員で共有し、研究仮説およびアンケート調査内容を検討した。調査項目はほぼ検討が終了し、背景、年収、家族構成、携帯電話で使っている機能、社会的活動、情報の入手源、ヘルスリテラシー尺度、病歴、家族からの支援、病気への不安、エンパワメント尺度、とする予定である。第37回がん看護学会にWeb参加し、地域で生活するがんサバイバーの実態について情報収集した。また、先行して実施した高齢がんサバイバーを対象とした面接調査の結果から、独居の高齢がんサバイバーの情報リテラシーに関する研究をまとめ、学会投稿した。査読の結果、採択され、2023年4月開催の第3.4回がん緩和ケアに関する国際会議 (札幌、2023) で発表することととなった。独居で生活している後期高齢がんサバイバーの情報リテラシーとして、自立した情報収集を行い判断していること、その情報内容の信頼性については明らかにはならなかったこと、情報収集のための行動には人生観や人生経験から培った強味が影響していることが示唆されたこと、などについて報告する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和4年度中にアンケート調査を実施する予定であったが、他研究者の意見をうかがうなど調査内容の検討に少々時間をかけたため、年度内の調査実施には至っていない。しかし、調査票の検討は終了したので、所属大学倫理審査委員会への受審後に調査を開始する予定である。おおむね順調に進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
新潟医療福祉大学の研究分担者・研究協力者とは定期的にリモート会議を開催している。次回会議にて調査票を完成させ、所属大学倫理審査委員会に受審し、承認後に調査を開始する予定である。 対象者は計画通り3000人とし、リクルートは老人会、がん患者会、保健師の協力を得る予定である。高齢がんサバイバーの不安の実態、健康QOLと生活実態との関連を統計学的に分析し、高齢がんサバイバーがより安心して生活していくためのリソース・モデルを作成する。さらに、作成したリソース・モデルを実施・展開、評価をしていく予定である。
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