研究課題/領域番号 |
22K10448
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 |
研究代表者 |
尾形 倫明 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (60633675)
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研究分担者 |
千葉 宏毅 北里大学, 医学部, 講師 (90713587)
たら澤 邦男 東北大学, 医学系研究科, 講師 (30632806)
大北 全俊 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (70437325)
若林 真衣子 東京通信大学, 人間福祉学部, 専任講師 (70550549)
佐々木 雅史 東北医科薬科大学, 医学部, 助教 (60531093)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 独身者 / WEB調査 / ネットスラング / 生きづらさ / 孤独感 / 健康観 / 孤独 / 幸福 / 主観的健康観 / 医療費 |
研究開始時の研究の概要 |
生涯未婚率が高まる中で、独身者の健康状態が悪いことが知られるようになった。本研究では40歳以降の中年世代に焦点を当て社会調査を行うことで、独身者の孤独や健康、幸福や望む生き方の観点から諸問題を明らかにする。この研究の核心的な問いResearch Question(RQ)は以下の3つである。 RQ1 中年独身者の主観的健康、孤独、幸福感は有配偶とどの程度異なるか? RQ2 中年独身者の孤独や主観的健康に影響する因子は何か? RQ3 中年独身者は自身の幸福をどのように考えているか? 上記を明らかにするため東北地方の独身者及び既婚者に対しWEB調査を行い両者を比較することによって社会的な問題を明らかにする。
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研究実績の概要 |
今年度は主に、独身者のネット世論について理解を深めた。本研究の開始後もネットミームは変化を続けており、申請当時のSNS上のネットミームは「子ども部屋おじさん」であった。そこで、用語についてネットを検索し、他者の議論を引用しつつ整理することを試みた。そもそも未婚の中年を巡る問題は主に男性に対して発せられる。2015年頃に一柳によってネット上で発せられた「キモくて金のないおっさん(通称KKO)」によって、就職氷河期とリーマンショック後に問題視された孤独死、派遣切り労働者への炊き出しと年越し派遣村問題、ネットカフェ難民など寄る辺ない人(主に男性)が可視化されていった。このKKOは容姿が優れておらず(不細工)、お金があるわけでもない(貧困)、「中年」「独身」男性を「キモい」とカテゴライズし侮蔑する意味を持つが、KKOは男性による自称でもあった。 KKOはその言葉の強さから弱者男性と換言されていった。トイアンナは弱者男性を巡る議論ついて差別であると論じ、弱者の対極である強者男女は弱者に対し、実力がなく、努力していない人としてネット上で気軽に誹謗中傷を行っていると述べた。さらに昨年より急速にネットミームとして拡大した言葉が「チー牛」である。旧Twitterに投稿された「チェーン店でチーズ牛丼を注文する男性の自画像」は、その容姿が発達障害者、ネクラ、オタク男性に多そうという偏見とともに拡大した。トイアンナ氏は男性差別は笑いの種であると述べている。 これら男性に向けられた「KKO」「チー牛」「弱者男性」に加え、恋愛詐欺事件の被告を端緒とする独身中年男性の呼称「おぢ」が急拡大しており、今後、SNSとmisandryの概念を考慮した研究が求められる。 また、予備調査として東北地方に住む35歳から69歳までの男女900人に対してWEB調査を実施した。独身者を抽出した分析は次年度に行うこととした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レセプトによる医療費の特定に困難が生じている。レセプト情報には世帯状況や婚姻状態が含まれていないことが大半であった。電子カルテのテキスト検索によって医療ソーシャルワーカー等によって記入された「独身」などの単語を手がかりに、データベース検索が実施可能かをまず検証する必要が生じている。病院の研究倫理との兼ね合いで、次年度は上記の相談を進める。
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今後の研究の推進方策 |
今回、SNSのネットスラングについて概説を試みたが、当事者たちはSNSによるフィルターバブルの渦中におり苦しんでいると思われるので、生きづらさを可視化することが調査のひとつの目標である。また、もう一つの課題であるレセプトによる医療費の収集が困難であった場合は、本調査に医療費の概算を記入させるなどの対応をとる。また、公的統計の利用によって単身世帯の医療費を独身者の医療費として代替する変数として用いる。
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