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地域基盤型医学教育の中期的効果に及ぼすプログラムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K10466
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関神戸大学

研究代表者

見坂 恒明  神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (90437492)

研究分担者 岡山 雅信  神戸大学, 医学研究科, 特命教授 (10285801)
合田 建  神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20914576)
隈部 綾子  神戸大学, 医学研究科, 特命助教 (30649140)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード地域基盤型医学教育 / 地域医療 / プライマリ・ケア / ホームステイ / 夏季セミナー / 効果
研究開始時の研究の概要

CBMEを受けた学生が、その自治体の臨床研修病院を勤務地と考えたどうかで中期的な教育効果を検討する。本研究のデザインはコホート研究である。対象は、2017-2021年臨床研修開始の兵庫地域枠医師である。
CBMEの中期的な教育効果について、有意差を認めた病院と認めなかった病院があれば、その自治体の夏季セミナーでのCBMEプログラム間で、どの項目に実習内容・実習時間に大きな差があるか比較検討を行う。

研究実績の概要

日本における地域基盤型医学教育(community-based medical education; CBME)では、将来の地域医療従事への貢献に有効かとの視点において、長期的効果を示した報告はなく、短期的に有効だったとの報告のみである。日本では多くが1日-2週間のCBMEプログラムである。一方、海外では6-54週の長期CBMEプログラムが長期的効果として有効と報告されている。
我々は兵庫県丹波市の夏季セミナーにおける2泊3日のCBMEにおいて、初期研修のマッチング希望をもとにした、参加学生の数年単位での中期的な教育効果の確認を日本で初めて報告した。学会発表を行い、論文投稿中である。
また、夏季セミナーは毎年、県内5-8地区で同時開催し、比較的内容が標準化されたCBMEプログラムを提供している。このうち丹波市と同規模の臨床研修病院を有する西脇市、宍粟市、赤穂市において、1)自治体地区における初期研修のマッチング希望をもとにした、参加学生の数年単位でのCBMEの中期的な教育効果は示されなかった。
2)中期的教育効果を認めた丹波地区とそれ以外の3地区で実際の実習内容と実習時間の比較検討を行った。中期的教育効果を示した丹波市では他のCBMEにはないホームステイ実習を行っており、3)ホームステイ実習の方法論の解析を行い論文化した(PLoS One. 2022 Jan 26;17(1):e0263132.)。
以上によりより一般化できる実習内容と方法を解析し、日本のCBMEプログラムでの中期的な教育効果向上につなげる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

我々は兵庫県丹波市の夏季セミナーにおける2泊3日のCBMEにおいて、初期研修のマッチング希望をもとにした、参加学生の数年単位での中期的な教育効果の確認を日本で初めて報告した。学会発表を行い、現在論文査読中である。
以下についてはほぼ計画通りである
1)他の自治体地区における初期研修のマッチング希望をもとにした、参加学生の数年単位でのCBMEの中期的な夏季セミナーの教育効果 は結果を解析し令和4年度に学会発表した。
2)中期的教育効果が丹波地区とそれ以外の3地区で実際の実習内容と実習時間の比較検討を行い、令和5年度に学会発表し、その結果の概説を含めた地域医療実習全体像の内容を報告した(ホームステイ実習を組み込んだ地元住民との相互作用を強化する地域基盤型医学教育プログラムの中期的効果の検討(解説).BIO Clinica. 2023; 38: 699-705.)。
3)ホームステイ実習の方法論の解析を行い論文化した(PLoS One. 2022 Jan 26;17(1):e0263132.)。

今後の研究の推進方策

1)他の自治体地区における初期研修のマッチング希望をもとにした、参加学生の数年単位でのCBMEの中期的な夏季セミナーの教育効果は認めなかった。そこで、
2)中期的教育効果がある丹波地区とそれ以外の地区で実際の実習内容と実習時間の比較検討を行った。その結果、丹波地区と他の3地区のうちの最も時間が長い地域のプログラム時間で 地域に対する共感に関する時間は642分と387分、地域医療に対する普遍的な需要の把握に関する時間は513分と285分、地域の住民コミュニティに関する時間は567分と232分であった(結果は5年間の平均実習時間、同一プログラムで細分類の時間の重複あり)。丹波地区のCBMEプログラムにおいてこれらに該当した実習は,地元出身職員へのインタビュー、病院職員を含めたグループ討議、住民や職員も交えた交流会、公民館での住民との交流、農業体験、住民宅へのホームステイ実習などが含まれる。これらをCBMEプログラムに組み込むことで 医学生が地域医療に対する意欲を高める要因となった。日本における短期のCBMEプログラムであっても、住民との相互作用を強化するプログラムが組み込まれていれば、数年後の中期的な効果が持続することが示されており、令和5年度に学会発表を行った。現在、論文作成中である。今年度中には投稿を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] クリニカルトピックス ホームステイ実習を組み込んだ地元住民との相互作用を強化する地域基盤型医学教育プログラムの中期的効果の検討(解説)2024

    • 著者名/発表者名
      見坂恒明
    • 雑誌名

      BIO Clinica

      巻: 39 ページ: 270-276

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] ホームステイ実習を組み込んだ地元住民との相互作用を強化する地域基盤型医学教育プログラムの中期的効果の検討(解説)2023

    • 著者名/発表者名
      見坂恒明
    • 雑誌名

      BIO Clinica

      巻: 38 ページ: 699-705

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Efficient open recruitment and perspectives of host families on medical student homestays in rural Japan2022

    • 著者名/発表者名
      Kenzaka Tsuneaki、Yahata Shinsuke、Goda Ken、Kumabe Ayako、Akita Hozuka、Okayama Masanobu
    • 雑誌名

      PLOS ONE

      巻: 17 号: 1 ページ: e0263132-e0263132

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0263132

    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 地域基盤型医学教育の中期的効果に及ぼすプログラムの検討2023

    • 著者名/発表者名
      見坂恒明,八幡晋輔,合田建,隈部綾子,岡山雅信
    • 学会等名
      第55回日本医学教育学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 卒前地域医療体験実習が将来の勤務地選択に及ぼす長期効果(第3報)2022

    • 著者名/発表者名
      見坂 恒明, 八幡 晋輔, 合田 建, 隈部 綾子, 岡山 雅信
    • 学会等名
      第54回日本医学教育学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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