研究課題/領域番号 |
22K10472
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
大平 善之 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (30400980)
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研究分担者 |
生坂 政臣 千葉大学, 医学部附属病院, 教授 (20308406)
太田 光泰 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30510698)
野田 和敬 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (50456076)
上原 孝紀 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (60527919)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 総合診療 / 国民ニーズ / アンケート調査 / ニーズ調査 / 専門医制度 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、研究1:総合診療専門医に対する一般住民へのニーズ調査を行い、国民がどのような医師像を期待するのかを明らかにする。また、研究2:開業医、病院勤務医を対象にニーズ調査を行い、総合診療専門医資格の取得希望の有無を含めたニーズを明らかにする。これらを明らかにすることを目的とする。各年度の研究計画は下記のとおりである。 1年目(2022年度):研究1の調査項目のブラッシュアップ。研究2の調査項目の決定。 2年目(2023年度):研究1の実施、解析および学会発表、論文執筆。研究2におけるサンプリング。 3年目(2024年度):研究2の実施、解析および学会発表、論文執筆。
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研究実績の概要 |
対象者2000名のうち572名(28.6%)が解析対象となった。男254名(44%)、女318名(56%)、平均57歳であった。各質問にはリッカートスケール(5:とてもそう思う、1:全くそう思わない)で回答させた。総合診療専門医が働くべき場所として「大学病院や地域基幹病院等の大病院」3.4、「中小規模の病院」3.5、「診療所(クリニック)」3.1(P<0.001)であり、「診療所」と「中小規模の病院」、「診療所」と「大病院」の間に有意差を認めた(いずれもP<0.001)。「新たな症状や健康問題があなたに出現した場合、居住地近くの臓器別専門医、総合診療専門医に対し、下記の各項目について、どの程度、求めるか」について多変量解析を行った結果、臓器別専門医よりも総合診療専門医に求めることとして「患者の自宅に近い」(OR:1.8、95%CI:1.5-2.2)、「どんな症状、病気でもまずは診療できる」(2.1、1.7-2.7)、「ちょっとした健康問題、家族の健康、健康増進、生活習慣についての相談ができる」(1.4、1.1-1.7)、「うつ病などを含むこころの病気のカウンセリング」(1.9、1.6-2.3)が抽出された。 「糖尿病以外は病気がない場合、糖尿病を専門とする臓器別専門医、総合診療専門医のそれぞれにどの程度、受診したいと思うか」は、臓器別専門医4.2、総合診療専門医3.8、「糖尿病、高血圧、慢性腎臓病、 肺気腫など複数の疾患がある場合、各疾患を専門とする4人の臓器別専門医に別々に受診する、これらの疾患すべてを1人の総合診療専門医に受診する、の2つについてどの程度、受診したいと思うか」は、臓器別専門医3.6、総合診療専門医4.1であった。国民は、複数の疾患を抱えた場合には、総合診療専門医に受診したいと考えていることが明らかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2022年度、2023年度の計画であった総合診療専門医に対する国民のニーズ調査は、アンケート調査項目の選定、アンケート調査の実施、データ収集、おおまかな解析は終了しており、おおむね順調に進展している。今後、詳細な解析を行い、学会発表、論文発表を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、当初計画である総合診療専門医に対する医師のニーズ調査を実施する。アンケート調査、統計解析までを行い、年度末までに結果をまとめる予定である。
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