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AYA世代の肝移植レシピエント患者の服薬アドヒアランス維持の要因と評価方法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 22K10483
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
研究機関株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所)

研究代表者

吉澤 淳  株式会社関西メディカルネット(関西電力医学研究所), 外科(神経内分泌腫瘍・乳癌)研究部, 上級特別研究員 (60457984)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2022年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
キーワード服薬アドヒアランス / 肝移植 / AYA世代 / 臓器移植 / 免疫抑制剤
研究開始時の研究の概要

小児肝疾患とくに胆道閉鎖症に対する肝移植の術後成績は改善し、良好な長期成績をえている。免疫抑制療剤の長期使用による副作用や、移植後長期経における慢性的な拒絶反応による移植肝障害を予防するために、適正な免疫抑制療法が重要である。そのために薬剤を正しく理解し、正確に内服すること、つまり良好な服薬アドヒアランスが重要である。本研究では特に、小児期に肝移植を受けた患者が青年期(AYA世代)における服薬アドヒアランスの評価方法を確立し、さらに、一般病院における服薬アドヒアランスを改善するために必要な条件について検討を行う。

研究実績の概要

肝臓移植後に拒絶反応を予防するために免疫抑制療法は重要である。その免疫抑制剤の内服状況についてアンケート調査を行った。アンケート対象は小児時期に移植を行った患者を対象に、小児期から成人期にかけて広くアンケート調査を行った。小児患者のアドヒアランスはおおむね良好であった。内服の管理が自己管理にゆだねられる小児期から成人期にかかる、いわゆるAYA世代の服薬アドヒアランスが一部不良となり、完全に自立した成人と比較して不安定になる傾向が認められた。
内服状況の評価とアンケート調査の結果の一致性を調べるために、免疫抑制剤の薬物血中濃度(免疫抑制剤のトラフ値)、移植組織に対する免疫応答性を反映すると考えられる抗ドナー特異的HLA抗体の有無、実際の移植肝組織(肝生検病理診断)による拒絶反応の有無および肝線維化の有無を用いて評価を行った。免疫抑制剤のトラフ値はアンケート調査から考えられるアドヒアランスの状況との間に相関は特に認めなかった。一方、抗ドナー特異的HLA抗体の有無とアドヒアランスの状況については有意差をもって、相関を認めた。さらに、アドヒアランスの良好さの程度と抗ドナーHLA抗体陽性率の間にも相関があり、アドヒアランスの評価のスコア化に有効な指標が作成できる可能性が示唆される結果であった。また、組織学的変化についてはアドヒアランスの状況との相関に傾向はみられたものの、統計学的に有意差は認めなかった。
内服アドヒアランスと生活習慣、内服状況、社会環境(学生であるか社会人であるか)などについて、改めて検討を行ったが、アドヒアランス改善や悪化などに寄与する因子は抽出されなかった。一方で、医療側のかかわり(とくに医師以外の診療相談や聞き取り調査などによる内服状況の把握や介入)がアドヒアランス良好との間に有意差のある因子として抽出された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

アンケート調査から得られた情報の解析については順調に行っている。
今回の研究ではさらにprospectiveな検討を含めて、再アンケート調査を行う計画もあったが、それについては実現は難しい状況である。

今後の研究の推進方策

今回、得られた知見について、論文報告を通じて成果としていく予定である。
その際に、ほかの要因について、追加で調査が必要であれば、行う予定である。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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