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マクロライド化合物を用いたドラッグ・リパーパシングによるがんの化学予防法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 22K10490
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

曽和 義広  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (70315935)

研究分担者 武藤 倫弘  京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30392335)
研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
キーワードRB / マクロライド / ドラッグ・リパーパシング / 抗炎症 / 免疫調整 / タンパク質合成阻害 / がん / 化学予防
研究開始時の研究の概要

我が国のがんによる死亡数は増加し続けており、その予防は喫緊の課題である。がん抑制遺伝子RBはがん予防の要となる分子であり、多くのがんでRBが失活している。そこでRB非依存的なG1期停止機構に着目し、基盤研究(C)「RBファミリー増強による新規がん予防法の開発」として、スクリーニングを実施した。その結果、複数の天然化合物や医薬品でもあるマクロライド化合物等がヒットした。
近年、がん予防の有効策として、アスピリンなどの既存医薬品を用いたドラッグ・リパーパシングによる化学予防が注目されている。したがって、上述のマクロライド化合物を用いたドラッグ・リパーパシングによるがんの化学予防の開発を実施する。

研究実績の概要

研究代表者が2018-2022年度に実施した基盤研究(C)「RBファミリー増強による新規がん予防法の開発」において、RBが遺伝的に変異したがん細胞を用いて、RB非依存的G1期停止誘導能を有するがん細胞増殖抑制化合物のスクリーニングを行ったところ、マクロライド化合物A(以下、化合物A)がヒットした。化合物Aの抗腫瘍効果及びG1期停止誘導能は新規の知見であり、また、この化合物Aの構造の類似したマクロライド化合物A+(以下、化合物A+)は医薬品として既に認可され、臨床的にも使用されている点から、本研究では、化合物A+による既存医薬品を用いたドラッグ・リパーパシングによるがんの化学予防も視野に入れた「橋渡し研究」を目指す。
昨年度は、化合物A及び化合物A+の示すRB非依存的G1期停止誘導能は、マクロライド化合物の主たる作用である“タンパク質合成阻害”によるものではないことを明らかにした。
マクロライド化合物については、タンパク質合成阻害だけでなく、“抗炎症作用”や“免疫調整作用”を有することが知られている。そこで、抗炎症作用や免疫調整作用が、RB非依存的G1期停止誘導能に寄与するか否かを検討した。
化合物A及び化合物A+とは構造の異なる抗炎症作用や免疫調整作用を有する化合物を用いて検討を行ったところ、それらはRB非依存的G1期停止誘導能を示さなかった。
したがって、化合物A及び化合物A+の示すRB非依存的G1期停止誘導能は、マクロライド化合物の既知の作用であるタンパク質合成阻害作用、抗炎症作用及び免疫調整作用によるものではなく、新規な作用機序と考えられた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

抗炎症作用や免疫調整作用を有する化合物の選択、処理条件(濃度、時間等)の最適化に時間がかかってしまった。
また、研究時間に十分なエフォートを確保することができなかった。

今後の研究の推進方策

化合物A及び化合物A+の示すRB非依存的G1期停止誘導能は、マクロライド化合物の既知の作用であるタンパク質合成阻害作用、抗炎症作用及び免疫調整作用によるものではなかったことから、両者に特有の未知の作用機構の存在が推測された。
化合物A及び化合物A+の化合物に特徴的なRB非依存的なG1期停止誘導能を示す詳細な分子機構を更に解析する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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