研究課題/領域番号 |
22K10505
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
岡本 道子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (10593981)
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研究分担者 |
斉藤 繭子 東北大学, 医学系研究科, 准教授 (20598031)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 新型コロナウイルス感染症 / 血清抗体価 / COVID-19 / ワクチン / 免疫抑制剤 / COVID-19ワクチン / 膠原病 / 抗体価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、国内の膠原病関連疾病罹患患者コホートにおける新型コロナウイルスワクチン接種前後の免疫反応の経時的変化や副反応の詳細を明らかにすることを目的とし、首都圏にある2つの医療機関で膠原病専門外来と呼吸器専門外来に通院する症例の血液を収集し、新型コロナウイルスに対する複数の抗体価を測定するとともに、基礎疾患関連の臨床検査や治療内容、ワクチンによる副作用のデータを収集する。これらを用いて基礎疾患や治療内容がワクチンによる抗体産生に与える影響を解析し、膠原病関連疾病罹患患者におけるワクチン接種の利益と不利益、追加接種時期や接種前の治療内容の変更の必要性について詳細に検討する。
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研究実績の概要 |
本研究は、新型コロナウイルスワクチン接種前後の血清を用いて、膠原病関連疾患に罹患している患者に投与された疾患修飾性抗リウマチ薬やステロイドの種類や量、疾患の種類や重症度、年齢などの背景因子がワクチンによる血清中の新型コロナウイルス抗体の濃度上昇にどのような差をもたらすかを評価する目的で行われた前向きコホート研究である。2022年までに、東京都内の総合病院と埼玉県内の膠原病専門クリニックで参加した膠原病関連症例259名のワクチン2回接種から約1か月後の血清、および東京都内の総合病院で参加した症例の2回目接種から約半年後(3回目接種・ブースター接種前)、ブースター接種後、4回目接種前後の血清において、新型コロナウイルスの抗スパイク(S)蛋白に対するIgG抗体価を解析した。年齢階層は四分位範囲を参考にして50歳未満、50-59歳、60-66 歳、67-91歳に分けられた。その結果、67-91歳では他の年齢層と比較して2回接種直後とその6か月後の抗体価が有意に低かったが、ブースター接種後では差は認められなかった。年齢を調整し投薬内容別に抗体価を比較したところ、プレドニン併用、アダリムマブ、アバタセプトを投与されている患者では、2回目接種後またはその半年後の抗体価が低い傾向にあることが示された。ヒドロキシクロロキンを投与された群では、他の治療群と比較して2回目のワクチン接種後の抗体価が有意に高かった。今後は症例数を増やし、非膠原病症例群との比較やCOVID-19の罹患歴を確認するため、ヌクレオカプシド抗体の測定を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究協力機関の体制の変更、検体輸送やデータ入力の遅れにより、追加して行う血清学的検査の検体の選出が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
膠原病症例群の検体数を追加した解析、非膠原病群と膠原病症例群の比較解析を進める。COVID-19の罹患歴を確認するため、ヌクレオカプシド抗体の測定を行う。
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