研究課題/領域番号 |
22K10568
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
|
研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
細見 光一 近畿大学, 薬学部, 教授 (90581744)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | デー タサイエンス / 服薬適正化 / ポリファーマシー |
研究開始時の研究の概要 |
地域医療を担う行政や医療機関による服薬適正化・ポリファーマシー対策を適切に支援・検証するために、データサイエンスの手法を駆使し、明確な指標となる因子を抽出し解析する。得られた因子について、レセプトデータを解析し、行政や医療機関による服薬適正化・ポリファーマシー対策の実施前・後における変化を測定し、対策実施効果を評価する。臨床現場へのフィードバック、医療政策への提言、診療・調剤報酬/費用対効果の妥当性を検討する。
|
研究実績の概要 |
データサイエンスの手法を駆使し、行政や医療機関による服薬適正化・ポリファーマシー対策の実施効果、およびRWDからデータマイニングによって生成された仮説の検証を研究の目的としている。地域医療を担う行政や医療機関による服薬適正化・ポリファーマシー対策を適切に支援・検証するために、指標となる因子の明確化が必要となる。それに向けて、レセプトデータを解析し指標となる因子の抽出を検討した。 ポリファーマシー特有の潜在的不適切処方(PIMs)について、性別、年齢別、疾患別などのカテゴリー別における関連性をあぶり出した。PIMsは2015年に日本老年医学会が作成した「特に慎重な投与を要する薬物のリスト」にて定義されている。処方情報データベース(2016年10月分)の解析から、加齢に伴い5剤以上やPIMsを含む処方割合は増加するが、PIMsとの関連性には処方薬剤数が重要な因子であることを確認した。また、薬効分類のうち、中枢神経用薬、消化器官用薬、泌尿生殖器官及び肛門用薬、および代謝性医薬品においてPIMsとの関連性があることを明らかにした。60歳以上の認知症患者において、PIMsに関連する要因を検討したところ、全処方情報と同様に、加齢に伴いポリファーマシーやPIMsを含む処方割合は増加し、PIMsの改善には処方薬剤数に注目すると有用であることが認められた。認知症患者では薬効分類のうち、中枢神経用薬、末梢神経系用薬、消化器官用薬、泌尿生殖器官及び肛門用薬、および代謝性医薬品においてPIMsとの関連性があることを明らかにした。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、服薬適正化・ポリファーマシー対策の指標となる因子の抽出を検討し、ポリファーマシー特有の潜在的不適切処方(PIMs)について、加齢に伴い5剤以上やPIMsを含む処方割合は増加するが、PIMsとの関連性には処方薬剤数が重要な因子であることを確認した。、薬効分類のうち、中枢神経用薬、消化器官用薬、泌尿生殖器官及び肛門用薬、および代謝性医薬品においてPIMsとの関連性があることを明らかにした。PIMsと性別、年齢別、疾患別などのカテゴリー別における関連性をあぶり出した。 これまでの解析結果を学会等で公表しており、おおむね順調に進展していると判断できる。
|
今後の研究の推進方策 |
計画に従って、ポリファーマシー特有の潜在的不適切処方(PIMs)、副作用の発現傾向・リスク因子、未知の関連性などのパラメーターをあぶり出す。得られたパラメーターについて、行政や医療機関による服薬適正化・ポリファーマシー対策の実施前・後における変化を測定し、対策実施効果を評価する。ラメーターに関して、臨床現場へのフィードバック、指針・ガイドライン構築に向けたエビデンス、医療政策への提言、診療・調剤報酬/費用対効果の妥当性を検討し学会・論文発表等の公表を進める予定である。
|