研究課題/領域番号 |
22K10583
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今井 誠一郎 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (90572610)
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研究分担者 |
田辺 直也 京都大学, 医学研究科, 助教 (30805817)
今井 晶 (松島晶) 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (40828943)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 喫煙 / PET-CT / サイトカイン / COPD / 画像解析 / 気腫肺 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の発症には、喫煙が主な原因とされ、禁煙が最大の予防策である。日本における喫煙率は、2019年の時点で30-50歳代男性にて約35%、女性約10%で、喫煙者本人に禁煙を強く訴求する方策の構築が必要である。COPDを発病した場合には、呼吸機能検査にて呼吸機能の低下を認め、肺年齢などが禁煙の動機づけとなりうるが、未病の時点での明確な指標は存在しない。本研究の目的は、健康診断における検査結果に対してCT画像解析と血清サイトカイン解析を加え、喫煙と関係の深い指標を明確にすることである。
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研究実績の概要 |
国勢調査での喫煙率の推移報告は、2020年にコロナが流行したため、2019年(全体16.7%、男性 27.1%、女性 7.6%)が最後であった。そのため、登録したデータベースを用いてコロナ流行前後での喫煙率の推移を調査した。ハイメディック京大病院に2018年から2022年にかけて4回検診を受診したゲスト905名(男582名、女323名、2018年の平均年齢56.2歳)について、喫煙率の変化は、全体22.0%, 21.2%, 19.9%, 19.2%であり、経年的に禁煙が軽度に進んでいることが分かった。性別で分けると、2018年男性28.3%、女性12.3%であり、ともに喫煙率は低下し、低下の推移は、全国平均と一致した。全国調査よりも高い喫煙率は、年齢別の解析結果から、ゲストが70歳以上の高齢者をほとんど含まないためと推測された。さらに、30-49歳男性では、3回目30.5%から4回目31.5%と喫煙率が上昇し、コロナ流行に慣れてきたころに再喫煙の増加が認められた。50歳未満男性への禁煙教育の必要性が確認され、11月第27回アジア太平洋呼吸器学会で発表した。 分担研究者によりPET-CTの画像解析、血清サイトカインの測定が実施され、データベースとの統合解析を行った。喫煙とサイトカインの影響を調べるために、ブリックマンインデックス(喫煙した年数x1日当たりの平均喫煙本数)400以上の重喫煙者と同時期に受診した年齢と性別を合わせた非喫煙者の対象を比較した。40歳代男性の重喫煙者では、非喫煙者に比較して、肺重量が重く、多数のサイトカインが高値になることがわかり、2024年4月第64回日本呼吸器学会学術講演会にて発表予定とした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
京都大学医学部附属病院におけるCOVID-19対策・研究者の感染罹患のため、研究者が診療や研究に参加できない期間もあったが、学会発表をすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
PET-CT、血清の測定結果をあわせて解析した結果について、学会発表や論文投稿を予定する。
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