研究課題/領域番号 |
22K10587
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 公立諏訪東京理科大学 |
研究代表者 |
石井 一夫 公立諏訪東京理科大学, 工学部, 教授 (60449238)
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研究分担者 |
坂上 竜資 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 教授 (50215612)
小路 純央 久留米大学, 付置研究所, 教授 (50343695)
森本 心平 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(医学系), 助教 (60822327)
福本 義弘 久留米大学, 医学部, 教授 (70363372)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 医療ビッグデータ / 認知症 / 睡眠障害 / 依存症 / 在宅医療 / ポリファーマシー / メンタルケア / デンタルケア / レセプトデータ / 生活習慣病 / 精神疾患 / 歯科疾患 / NDB / リアルワールドデータ / 精神神経疾患 / 歯周病 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、レセプト情報や健診データ、患者レジストリなどの日常の診療行為データにより構成される大規模データベースの構築が進んでいる。これら医療ビッグデータによる医療政策、医療経営、臨床研究、創薬研究への活用が期待されている。日本は、急激な少子高齢化が進んでおり、それに伴う医療介護システムの崩壊が危惧される。要介護認定は、糖尿病、高脂血症、高血圧、心疾患、腎疾患、肝疾患などの生活習慣病の重症化に伴って進行する。これら生活習慣病の進行には、うつ病などのメンタルケアや、歯周病などのデンタルケアが密接に関連していると考えられる。本研究は、医療ビッグデータの分析によりその全貌と関連性を明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は、生活習慣病患者におけるメンタルケアとデンタルケアにより、高齢者の生活習慣病を予防し、健康寿命を維持する為の指針を得るため、NDB(匿名医療保険等関連情報データベース)を分析する。NDBの第3者提供の最初の段階としてNDBサンプリングデータセットの提供を受け、医科入院外レセプトと調剤レセプトを連結し、外来患者の疾患の罹患と処方薬の分析による研究を実施した。特に、特徴的な示唆が得られた疾患群は、睡眠障害、認知症、依存症(アルコール、タバコなど)、および在宅医療である。睡眠障害、認知症、依存症は、相互に密接に関連していた。高齢者は、睡眠障害の割合が多く、睡眠障害を持つ患者は、アルコール依存症、認知症、うつ病、せん妄など多くの精神疾患を併発しており、心疾患や脳血管障害の割合が顕著であった。認知症は、アルコール依存症、うつ病、パーキンソン病など多様な精神疾患を併発しており、心疾患や脳血管障害の割合が顕著であった。高齢者においては、うつ病、認知症、せん妄、睡眠障害などの精神疾患が顕著であり、アルコール依存症は、これら精神障害の重要なリスク因子であった。在宅医療を受けている患者は、高齢者が多く、認知症、心疾患や脳血管障害などの疾患罹患者が顕著であり、ポリファーマシーが顕著であった。今回、共起ネットワークにより、複数の生活習慣病や、精神疾患の関連を調べた。例えば、アルコール障害では、睡眠障害、認知症、うつ病、不安障害など多種類の精神疾患と関連しており、糖尿病、高血圧、脂質異常症などの生活習慣病との関連も見られた。このように、高齢者の疾患においては、多くの精神疾患と生活習慣病との関連が顕著に見られた。今後、これらの疾患群の医療費についても調査し、これら疾患の重症化に伴う経済影響を調査したい。また、デンタルケアについての分析も進めたい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
レセプトデータを用いた生活習慣病患者の精神疾患の併発状況と、処方薬の使用状況について、調剤医療費に基づいて調査した。その結果、睡眠障害、認知症、依存症、および在宅医療の4つの局面において特徴的な傾向を捉えることができた。現在、この4つの見識について論文投稿の準備を行っている。今回、さらに、コロナ禍における精神疾患の構造変化と生活習慣病患者への影響を見るために、2011年から2023年4月までのNDBサンプリングデータセットの使用申請を行った。今年度は、このデータを用いて、コロナ禍における精神疾患による生活習慣病への影響を見ることを計画している。このため、特別抽出又はオンサイトセンターを用いた生活習慣病患者のメンタルケアとデンタルケアのデータ分析、という課題の進行に遅れることになる。しかし、コロナ禍における精神疾患の構造変化と生活習慣病患者への影響、という研究課題の重要性を考え、研究の遅れを取り戻して先を急ぐよりは、新たな課題について、研究を充実させることに注力することとした。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、以下の3つについて研究を進める。 (1)コロナ禍における生活習慣病患者におけるメンタルケアについて、医療費に基づく処方薬の分析を実施する。その後、 (2)特別抽出、オンサイトセンターのデータを使い、生活習慣病患者におけるメンタルケアとデンタルケアについて、医療費に基づく処方薬の分析を深めたい。この際に、 (3)介護データベースをもとに、生活習慣病患者の生活活動調査を中心に研究を進めたい。 (2)および(3)は、特別抽出及び、オンサイトセンターを用いることになるので、その手続きをできるだけ早い時期に行いたい。
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