研究課題/領域番号 |
22K10612
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58040:法医学関連
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
水尾 圭祐 札幌医科大学, 医学部, 講師 (90459735)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | methamphetamine / TRUSS / 精神依存 / Methamphetamine / メタンフェタミン / 薬物依存 / E3ユビキチンリガーゼ |
研究開始時の研究の概要 |
法医実務において覚せい剤などの違法な薬物が絡む事例は多く、その背景にある薬物依存を考慮しなくてはならない。これらの濫用薬物は長期の使用により依存を形成するが、その形成機序は未だ不明である。我々のマイクロRNA解析により関与が示唆されたマイクロRNAのターゲットとしてE3ユビキチンリガーゼの一つが見いだされた。そこで本研究では、メタンフェタミンの依存および再燃現象モデルマウスを作成し、これらの脳内におけるユビキチン-プロテアソーム経路の役割について検討する。
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研究実績の概要 |
本年度はまずmethamphetemine依存の再燃モデルを作成し、再燃モデルにおけるTRUSSの変化について検討した。 CPP法を用い、methamphetamineの依存形成後、1週間後にもう一度methamphetamine (1mg/kg)を投与し、60分の条件付けを行った。その後、テストを行いmethamphetamineの依存を評価した結果、methamphetamine報酬効果の有意な再燃が確認された。これらの動物の脳内におけるTRUSSの変化をwestern blot 法にて検討した結果、methamphetamine依存形成時の側坐核におけるTRUSSの減少が維持されていた。このことより、側坐核における TRUSSの持続的な減少がmethamphetamine依存の再燃形成に一部関与していると考えられる。また、以前より我々が明らかにしてきたmiR-7020-5pとTRUSSの関連について検討するため、miR-7020-5pのアンチセンスをマウスの脳室内に投与し、TRUSSの変化について検討した。その結果、miR-7020-5pのアンチセンスの投与により側坐核においてTRUSSの有意な発現低下が認められた。このことよりTRUSS はmiR-7020-5pによってその発現が調節されていることが示唆された。本研究の結果、methamphetamine再燃形成時においても TRUSSは抑制的に発現調節を担っている可能性が明らかとなった。さらに、アルコール離脱後の脳内でのTRUSSの変化について検討したところ有意な増加が認められた。このことよりアルコールとmethamphetamineではTRUSSの発現調節が異なることがあきらかとなった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
Methamphetamineの再燃モデルの作成に時間を要したため
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今後の研究の推進方策 |
研究計画に従い、TRUSSの基質となるタンパク質の探索ならびにmethamphetamine依存形成における役割を検討する予定である。
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