研究課題/領域番号 |
22K10635
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 岡山県立大学 |
研究代表者 |
佐々木 新介 岡山県立大学, 保健福祉学部, 准教授 (30611313)
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研究分担者 |
山下 哲平 姫路獨協大学, 看護学部, 講師 (50780871)
市村 美香 吉備国際大学, 保健医療福祉学部, 講師 (80712281)
荻野 哲也 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (90252949)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 静脈穿刺 / 血管拡張 / 振動 / 温熱刺激 / 微振動 |
研究開始時の研究の概要 |
静脈穿刺困難時には,温罨法やクレンチング,タッピングなどが実施されている.しかしながら,いずれの援助方法を用いても十分な血管拡張を得られない対象者も存在する.本研究では,既存の援助方法とは異なる微振動に着目して,新しい末梢静脈拡張技術の開発を目指している.
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研究実績の概要 |
静脈穿刺困難時の新しい看護援助として微振動を用いた場合の効果を検証し,新しい末梢静脈拡張技術の開発を目指している. 初年度の令和4年度には,最新知見や研究論文等についての情報収集等を行った.国内外での振動や血管拡張に関する研究報告や文献を入手し,振動条件(加振動周波数)と血管拡張効果(血流増加について)の確認をおこなった.先行研究からも血流が増加する振動周波数は振動を加える部位によって異なっていた.本研究では上肢への局所振動を想定した.まず,振動周波数に着目し0-50Hzの振動周波数での組織血流量変化を検証した.その結果,0 Hzをコントロールとして比較した場合,30 Hzで組織血流量は増加することが示唆された. 2年目の令和5年度には,前年度の知見を第43回日本看護科学学会学術集会で公表した.その結果,振動周波数と血流増加の関係を示した本演題は優秀演題抄録賞として評価を得ることができた.この成果を踏まえ研究計画を進めることを想定していたが,実験を行う際に必要な加圧機(駆血圧を加える機器:ラピッドカフインフレーター)が故障したため,計画遂行に支障が生じた.加圧機は修理を試みたが,同機器の国内での取り扱いが終了していたため,現状での修理は困難であった.そのため,代替え機を選定することにした.実験に必要な加圧機については,次年度に代替え機器が準備できる予定であり,研究を再開することが可能であると思われる.なお,加圧機を使用せずとも実施可能な本研究に関連する実験(末梢血管の触知に影響する要因の検討)をおこなったため,この知見も統合し研究課題を進める予定である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
これまで我々が研究で使用していた,ラピッドカフインフレーター(任意の駆血圧に瞬時に加圧が可能な実験機器)が故障したため,その修理や代替え機の調整に時間を要した.この実験機器は,現在国内で取り扱いがなされていないことが明らかとなり,取り寄せ,修理等が困難であった.そのため,代替え機器を選定することとした.次年度には代替え機器を購入し,遅れた研究計画を進める予定である.
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今後の研究の推進方策 |
実験機器の故障という不測の事態が生じたが,代替え機器の調整に目途が立ち,今後は研究計画を進めることが可能である.また,振動を用いることで注射時の疼痛等がコントロールされることも報告されており,振動を応用した援助用具も近年海外で開発されている.これらの知見も踏まえて,静脈穿刺時の看護援助に貢献できるよう計画を進める予定である.分担者らとは,オンライン会議等も活用しながら連絡を取り,研究遂行していく予定である.
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