研究課題/領域番号 |
22K10642
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
新井 直子 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (10432303)
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研究分担者 |
新井 龍 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 准教授 (20432304)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 褥瘡 / IAD / アセスメント / 真菌 / ツール開発 |
研究開始時の研究の概要 |
褥瘡や失禁関連皮膚炎などの皮膚障害を持つ対象者は増えている。おむつ部の皮膚障害には、真菌の存在が深く関連しており、真菌対策も重要なケアポイントであるが、質的な評価は困難な現状にあり、臨床現場での課題となっている。そのため、本研究では臨床現場で簡易に創部のアセスメントを助けるためのツール作成を目指し、褥瘡および失禁関連皮膚炎からの創傷液と周辺皮膚の表面を非侵襲性にぬぐい取り、真菌が持つタンパク質の量を解析し、ベッドサイドで行える簡便な検査法として近年注目されているイムノクロマト法を用いた検査キットの作成とその精度の検証を基に、臨床的に活用できるかを確認したうえで、製品化に向けたデータを提示する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、褥瘡および失禁関連皮膚炎(Incontinence Associated Dermatitis:IAD)の創部評価に真菌の抗原抗反応を活用したより簡便なアセスメントツールを作成することである。本研究は、臨床現場で簡便に創部のアセスメントを助けるためのツール作成を目指すものである。申請期間内では、研究対象の褥瘡およびIADからの創傷液と周辺皮膚の表面を非侵襲性採取し、カンジダマンナン抗原の存在と発現量を調査する。そのうえで、ベッドサイドで行える簡便な検査法として近年注目されているPOCT(point of care testing)のうち、イムノクロマト法で検出可能な抗体量の設定を行い、検出キットの作成を行う。作成したキットを用いて、再度研究対象者の創傷液と周辺皮膚から採取したサンプルで検出の有無と顕微鏡下でのカンジダの存在の確認を共に行い、キットの精度(カンジダの存在を適正にキャッチできているか)の検証を行う予定である。 2022年度は、現在血清を対象とした検査方法であるカンジダマンナン抗原を、皮膚または創部の浸出液を対象に検証可能かの検討を進めた。実際には文献にて検討を行い、唾液中のカンジダマンナン抗原値を高感度ELISA法を用いて測定できることを確認した。そこから、皮膚の表面から採取したサンプルで検出可能か、検出するための実験条件などを検討している段階である。 また、新型コロナウイルス感染症対策で協力を得られる施設が少ない中、国内での研究協力依頼が可能な医療機関を模索した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究協力を依頼したい医療施設が、新型コロナウイルス感染症の影響で、了承が得られない。また、カンジダマンナン抗原を用いた実験条件の設定に難渋しているため遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
カンジダマンナン抗原を用いた実験条件を設定する。 また、国内の医療施設に研究協力依頼を継続して行い、協力可能となった施設に入院され研究参加の同意をした対象者の創傷および周辺皮膚より、サンプルを採取する。 サンプルは、タンパク抽出~タンパク質の検出・定量、イムノクロマト法検査キット作成 試料を回収した綿棒からタンパク抽出を行い、抽出されたものを試料とする。試料に含まれるカンジダマンナン抗原の量は、酵素免疫測定法(ELISA)を用いて定量的に分析する。 検出量から、イムノクロマト法で用いる抗体量の設定を行い、イムノクロマト検査キットの構造・仕様も含めて専門業者と共に検討し試作品の作成を依頼する。仕様については、臨床現場で働く看護師の意見も参考にするが、現時点では、検査対象部位を綿棒で拭き取り、検体抽出液に浸した後に抽出液をメンブレンに滴下することで、検出を試みるという仕様での作成を計画している。
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