研究課題/領域番号 |
22K10660
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
小林 薫 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 講師 (10563538)
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研究分担者 |
柊 幸伸 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (00458407)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 胸骨圧迫 / 女性患者マネキン / 心肺蘇生教育 / バイスタンダーCPR / AED / 性差 / アクティブ・ラーニング型心肺蘇生教育 / BLS / 女性傷病者 / ためらい |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、社会的に急務とされる「救命の男女格差(ためらいの低減化、女性に対するAED装着率の向上)」および「効果的な心肺蘇生教育の方策」についてシームレスな研究に取り組む。具体的には、(1)BLSへの「ためらい」の要因分析および心肺蘇生教育の実態把握、(2)女性に模したシミュレータによるBLSの質に関する検討およびスキル困難動作の明確化、(3)効果的かつ継続的な学びを形成するためのアクティブ・ラーニング型心肺蘇生教育の開発と実践(学修者の能動的な学修への参加)および女性傷病者に特化した新たなシミュレーション教育の結果、女性傷病者に対するBLSの質が向上するかを評価する。
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研究実績の概要 |
理学療法士養成校の心肺蘇生教育の実施状況と内容および学校管理下における救命活動体制の整備と傷病者発生の実態を調査した。対象は、日本理学療法士協会が公表している理学療法士養成校一覧に登録されている全養成校とした。そのうち、募集停止校を除く昼間部および夜間部の延べ295校とした。研究デザインは横断研究とし、質問紙を用いた郵送調査法により実施した。対象とした延べ295校のうち、141校から回答が得られた(回収率47.8%)。講習会は80.1%の養成校で開催されており、75.2%が講義と実技を組み合わせた形式であった。女性傷病者を想定した実施は、講義では29.5%、実技では15.7%であった。危機管理マニュアルがあると回答したのは24.1%であり、AEDは97.2%が学内にあると回答した。ケースの有無については3校の報告があり、学生においては「運動会・体育祭」で発生していた。模擬患者マネキンの性別が胸骨圧迫の質に及ぼす影響については、患者の性別は胸骨圧迫の圧迫深度適正率(%)とリコイル適正率(%)に影響を及ぼすことが示唆された。圧迫深度適正率に関しては、女性患者ではシリコン乳房が付加されているため胸部をより強く圧迫することが意識され、男性患者に比べて高かったと推察した。一方、リコイル適正率は女性患者で低くなり、これは胸部を圧迫したあとの「乳房の戻り(弾性)」を胸壁の戻りと誤認した可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該研究について、すべて論文としてアクセプトされている。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度で計画した内容はすべて完了し、すべて論文としてアクセプトされている。今後は、1)患者の性別による適正な手の位置の偏り、2)女性患者マネキンの胸骨圧迫の質向上、3)アクティブ・ラーニング型心肺蘇生教育について計画している。データ収集および解析が済み次第、学会発表および論文投稿を予定している。
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