研究課題/領域番号 |
22K10688
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 群馬パース大学 |
研究代表者 |
佐藤 晶子 群馬パース大学, 附属研究所, 研究員 (90458472)
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研究分担者 |
上星 浩子 群馬大学, 大学院保健学研究科, 教授 (20389745)
萩原 一美 群馬パース大学, 看護学部, 准教授 (30832894)
長嶺 めぐみ 群馬パース大学, 看護学部, 講師 (40641486)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 末梢循環 / 毛細血管血流 / 冷え症状 / 冷え性 / 基礎看護学 |
研究開始時の研究の概要 |
「冷え」は女性の多くにみられる症状であるが、男性が冷えを感じているという報告もあり、頭痛、腰痛、肩こり、むくみ、睡眠障害等の身体的な症状だけでなく、抑うつ感といった精神的な症状を伴い生活の質を低下させる原因となっている。 本研究では、冷え症状への対策の効果の検証を目的に、冷え症状群と非冷え症状群を対象に、温熱刺激、循環促進刺激、筋力増強運動の介入を行い、非侵襲性の毛細血管観察装置における毛細血管血流速度および皮膚温、深部温等の生体指標の変化における違いを明らかにする。冷え症状への対策の効果を検証し、簡便で効果的な介入方法の検討および妥当性の検証を目指す。
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研究実績の概要 |
2年目は、冷え症状改善のための効果的な介入条件の選定を目的に予備的実験を実施し、非侵襲性の毛細血管観察装置を用いた実験プロトコールの検討を行った。 【方法】末梢に冷えを感じる健常女性3名を対象者とし、介入条件の違いによる毛細血管観察画像の変化を測定した。比較する介入条件は、前年度の文献検討の結果から、温熱刺激(足浴)、循環促進刺激(ストレッチ)、筋力増量運動(踏台昇降運動)とした。毛細血管は、左手第4指の爪上皮部の毛細血管を毛細血管観察装置により観察し、その形態および血流状態を動画に録画した。その他の評価指標として、深部温、指尖血流量、血圧、皮膚表面温度、両足先の温熱感の自覚を、仰臥位で測定した。 【結果】深部温は、ストレッチと足浴では介入後に上昇してそのまま経過したが、踏台昇降運動では刺激10分後までは下降し、その後は徐々に上昇して介入前と同レベルとなった。指尖血流量は、踏台昇降運動とストレッチでは刺激後に上昇し、その後は徐々に下降したが、足浴では介入直後に下降し、刺激10分後まで介入前と同レベルに上昇、その後は徐々に下降した。血圧は、踏台昇降運動では介入直後の上昇率が高く、足浴では介入後に下降した。両足先の温熱感は、足浴では介入15分後まで「温かい」「どちらでもない」が得られたが、介入20分後以降は「冷たい」であった。また、踏台昇降運動とストレッチでは、いずれの時も「冷たい」が継続した。毛細血管血流は、画像により毛細血管腔の拡張及び血球速度の低下を認めた。解析ソフトによる分析は、現在分析中である。 【成果】実験プロトコール上、複数の測定機器の設定に時間を要しているため、機器の操作性を高める。次年度は、研究参加者を増やし、冷え症状改善のための効果的な介入条件の決定と検証を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究参加者に対する実験プロトコールと観察手法を検討し、研究倫理審査委員会への申請を行い、承認を得た。しかし、観察や画像測定方法の習熟や実験環境の調整に時間を要し、予定していた実験数を確保できなかった。また、対照群の研究参加者を得ることができず、冷え症状改善のための効果的な介入条件の選定には至らなかったことから「遅れている」と判断した。
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今後の研究の推進方策 |
3年目は、遅れている冷え症状改善のための効果的な介入条件の選定を行うための実験と、選定した介入条件の効果検証のための実験を行う予定である。「冷え症状」対策の効果検証を目的としているため、実験期間を秋冬時期に限定している。研究参加者の募集を強化し、予定実験数の確保に努める。また、観察時の人員を確実に確保するため、実験補助者の雇用を計画し、研究体制を整備していく。
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