研究課題/領域番号 |
22K10691
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
岡本 美代子 順天堂大学, 医療看護学部, 准教授 (30735858)
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研究分担者 |
山本 哲子 順天堂大学, 保健看護学部, 講師 (50847415)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 健康格差 / 保健医療人材育成 / 異文化間能力 / 文化的価値観 / 在日外国人 / 文化的感受性 / 多文化共生社会 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、日本は、多文化共生社会へと変貌を遂げつつある。多様な文化的背景を起因とした健康格差の顕著化があり、その主な要因には、「言葉の壁」のみならず「文化の壁」がある。保健医療職が、多様な文化背景を持つ人々に対応する際、常識が通用しないことで消極的なアプローチに留まる傾向があり、保健医療職の「文化的感受性」を高める教育が課題である。 本研究の目的は、保健医療職の「文化的感受性」の向上を図るために、先駆的なゲーミフィケ―ションの手法を応用した学習ツールを作成し、その効果を検証することである。本研究の成果により、文化的価値観を尊重したケアが促進されることで、長期的な健康格差の低減を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、2022年から2024年までの4年間のプロジェクトである。本研究では、日本国内での多様な文化的背景を起因とした健康格差の課題を解消するため保健医療職への「文化的感受性」に着目した効果的な教育プログラムの開発及び、その効果を検証することを目的としている。 これまでの研究者グループの成果・課題を引継ぎ、日本の看護師、助産師においての職種間にある文化的価値観の多様性を尊重するための教育ニーズの相違に着目しつつ、2022年度は、第一段階として、ゲーミフィケーションを応用した学習ツールの作製検討について研究を遂行した。主な結果としては、以下の3点が挙げられる。 1)先行研究レビュー:書籍や論文の収集をもとに、先行文献から類似の教育手法についてスコーピング・レビューを実施、2)文化的背景を持つ住民グループへの調査:多民族国家である米国にて、文化的背景をもつ7つの地域住民グループの協力を得て調査を実施、3)実用学習ツールの調査:米国の研究者とゲーミフィケーションを応用した学習ツールについてワークショップの開催を行った。 なお、次年度からの学習ツールの作製・効果検証に備え、分担研究者、研究協力者を新たに増員し、研究グループ間での協力体制を再構築した。これまでの研究活動から得た知見を研究グループ内で検討しつつ、2023年度には、2つの国内学会への発表を含む参加、国際学会への発表を予定している。また、複数の論文投稿を予定しており、研究成果の速やかな還元も予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2022年度前半は、改善したものの新型コロナウィルスの影響下にあり、海外渡航の予定が2023年3月末まで遅延したため、学習ツールの作製・検討がやや遅れている。しかしながら、分担研究者や研究協力者の増強を行い、遅延を取り戻したいと考えている。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度の3つの結果をもとに、再構築された研究グループ内で検討しつつ、効率的に研究を推進したいと考えている。 2023年度は、残された第一段階の計画を補いつつ、第二段階として、学習ツールの効果測定の実施を目指す予定である。そのためには、介入研究の計画、倫理審査への申請等を計画的に進めていく予定である。同時に、2つの国内学会への発表を含む参加、国際学会への発表を予定している。国内外への本研究のタイムリーな発信とともに、国内外の研究者との交流や意見交換を積極的に行う予定である。また、複数の論文投稿を予定しており、研究成果の速やかな還元も予定している。
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