研究課題/領域番号 |
22K10716
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
渡辺 真弓 関東学院大学, 看護学部, 講師 (60801537)
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研究分担者 |
金井パック 雅子 関東学院大学, 看護学研究所, 客員研究員 (50204532)
山内 慶太 慶應義塾大学, 看護医療学部(藤沢), 教授 (60255552)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 看護職 / 人員配置 / 組織学習 / 尺度 / 病院 / 師長 / 意見発信 / テキストマイニング / アンケート調査 / 医療 / 問題解決行動 / 組織 / 質向上 / 組織的学習 |
研究開始時の研究の概要 |
医療組織は、超高齢化や労働人口減少に伴い人材や資源が限定され、高い業務負担を抱える。そのような状況下で医療・ケアの質向上を目指すには、質そのものの向上の方策のみならず、業務負担軽減も合わせた包括的な考え方が求められる。医療・ケアの質向上と業務負担軽減のいずれにおいても、現場スタッフが日常的に根本解決を目指すような問題解決方法を発案し、それがボトムアップ方式で部署全体に共有されることが鍵となる。本研究は、医療組織における問題解決行動の影響要因、部署内で問題解決行動が集約・統合される方法を明らかにした上で、現実的で有効な問題解決を行うための方策を検討していく。
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研究実績の概要 |
2023年度は、主に研究成果の発表を実施した。 ①師長に対するインタビュー調査のテキストマイニング分析:前年度に実施した問題解決行動における情報共有や意見発信に関するテキストマイニング分析に関するインタビュー調査の結果を看護管理学会で発表した。好状況にある部署の師長は、それ以外と比較して、部署内の意見発信の活性化のために、小規模グループの活用し、違いを許容する雰囲気の醸成を心がけ、伝え方に工夫を凝らしていた。一方で、スタッフと一緒に何かを実施することはあまり重視していなかった。 ②病院に勤務する看護職の超過勤務の構造的要因:看護職の超過勤務に関わる部署・病棟要因を明らかにするために、6施設62病棟に在籍する1215人のスタッフ看護職の無記名自記式質問紙調査から得られたデータを,令和3年度病床機能報告公表データと結合させ、超過勤務時間に影響する要因を検証した。病棟の平均看護職当たり患者数が1人増加すると病棟の平均超過勤務時間が10分増加していたが、病棟の重症患者割合,平均在院日数,及び1床当たり救急入院数は有意な影響を及ぼしていなかった。この論文は看護科学学会誌で受理され、今後掲載予定である。 ③看護職の転職行動への影響要因:就業実態パネル調査(2022年度版)の個票データを使用し、56,695名(看護職813名)を対象として看護職と非看護職のデータを比較することで、看護職の転職行動の特徴を検証した。看護職は多職種と比較して、人間関係や仕事内容への不満による退職が多かった。医療病院管理学会で発表している。 ④英語尺度翻訳にて開発したLearning Organization Scale27の尺度開発に関する論文:現在投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年度は、ヒアリング調査によって明らかになった二次的問題解決行動への影響要因に関しての文献検討を行い、調査のための尺度開発を行う予定であった。文献検討は現在進行中であるが、尺度の同定や開発には至っていない。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、元々は医療施設において実態調査を行う予定であったが、論文作成等に注力するためにその前提となる尺度開発が終了していない。今年度前半までに尺度を同定し、開発を行っていく予定である。更に調査の前段階として、調査対象としたい病院におけるフォロワーシップに関するデータを入手したため、各病院の比較を可能とする基本的なデータ分析及びフィードバック資料を作成する。これによって、調査予定病院の状況を把握すると共に、フィールド開拓を行う予定である。
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