研究課題/領域番号 |
22K10724
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
荻野 待子 兵庫医科大学, 看護学部, 講師 (20420747)
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研究分担者 |
久米 弥寿子 武庫川女子大学, 看護学部, 教授 (30273634)
山田 千春 兵庫医科大学, 看護学部, 非常勤講師 (00510869)
松久 智美 兵庫医科大学, 看護学部, 助教 (30753149)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 看護教員 / 視線 / 状況認識 / 教師教育 / 膀胱留置カテーテル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,的確な状況認識は個々の学生にあった教授行動を生み出すという考えのもと,看護教員の状況認識から教授行動を生み出す認知思考のプロセスを解明する.併せて,看護教員の状況認識・判断力向上のための教育方法の開発と評価を行う.特徴は,視線分析による無意識的状況認識の可視化,および,視線を活用した教育方法を検討する点にある. 計画している具体的な研究項目は,①視線分析による熟達看護教員と若手看護教員の状況認識・判断のための認知と思考,影響要因の解明,②両者の相違点の解明,③①,②の結果に基づく視線を活用した教育方法の開発と評価の3つである.
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、看護教員の状況認識から教授行動を生み出す認知思考のプロセスを解明すること、また、状況認識・判断力向上のための教育方法の開発を評価を行うことである。 2023年度は、前年度から継続して、看護教員の状況認識に関する認知思考の抽出を試み、熟達教員10名、若手教員8名の研究対象者からデータ収集が完了した。 データ収集においては、1人当たり4回のインタビューを行い、インタビューデータを膨大に収集できたため、研究者間で質的データの分析方法を再度検討し、基礎看護学テキスト(4社)において記載があった「安全(事故防止)」、「無菌操作」に関する原理原則と「患者への配慮」を含めたの3つの視点から内容を明らかにし、加えて、膀胱留置カテーテルの実施手順別に15場面に区切り、「内容」と「場面」について分析を進めた。 現時点で分析が終了した熟練教員7名の結果として、全員が状況認識したのは、「安全」に関して、テープ固定場面における固定テープの貼り方がゆとりを持たせていたこと、「無菌操作」では、滅菌物開封の場面における包布の開け方が滅菌物取り扱いの原則に反していること、滅菌手袋の装着場面における手袋の取り上げ方等であった。一方で「患者への配慮」では、全員が共通して状況認識した内容は認めず、6名がカテーテル挿入場面における声かけ・観察不足という内容であった。この状況認識に影響した要因としては、「普段の学生が行いがちなミスの想起」、「いつもの教授時に行っている習慣」、「教授時に大切にしたい教育観」等があった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
先行研究結果から若手教員選定の基準を厳密に設定したため、基準に適合する教員への協力依頼に難航したことが大きな遅延の要因となった。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は研究協力者の依頼および協力に時間を要したことで遅延が生じた結果、分析着手も遅れる結果となった。また、インタビューデータが当初の想定より膨大に収集できたことから、分析方法の再検討が必要になった。よって、熟達教員と若手教員の比較については未着手となっている。現在、データ分析会議を定期的に開催し、第一段階の研究結果に関する論文を作成中である。
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