研究課題/領域番号 |
22K10728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
齋藤 あや 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (50803772)
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研究分担者 |
勝田 友博 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (10465429)
齋藤 昭彦 新潟大学, 医歯学系, 教授 (30531389)
石川 洋一 明治薬科大学, 薬学部, 教授 (60392510)
奥 裕美 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80439512)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ワクチン忌避 / 医療系学生 / 予防接種教育 / Vaccine Hesitancy / ワクチンリテラシー |
研究開始時の研究の概要 |
近年、予防接種を躊躇したり、拒否したりする(ワクチン忌避)が世界的な問題となっている。ワクチン忌避に対して有効性が証明されているのが「 医療者への教育」とされており、将来医療者となる医療系学生が正しい知識に基づいた対応がとれるよう、ワクチン接種の系統的な教育を行うことが急務である。本研究では①医療系学部生( 医学部、薬学部、看護学部)の予防接種の教育の現状、ならびに予防接種への認識・態度の特徴を学部毎に、共通点と相違点を明確化し、ワクチンリテラシーの実態を把握する。②欧米で医療系学生に実施されている予防接種の教育プログラムを参考に日本の医療系学生の現状に合わせた教育プログラムを開発する。
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研究実績の概要 |
被接種者が予防接種を受けるか否かを意思決定する過程において、最も信頼度が高い情報源となるのは保健医療従事者である。そのような立場にある医療従事者のワクチン接種に関する知識と態度は、医療従事者自身のワクチン接種率、患者への推奨、患者のワクチン接種率の重要な決定要因となる。 しかし、複数の先行研究では、ワクチン忌避のある医療従事者はある一定数存在しており、自身の患者に予防接種をすることを躊躇している現状が報告されている(Verger et al.,2015)。その背景には、専門教育課程で予防接種に関する系統的な教育が不十分なことや、様々な学術的根拠に乏しい情報源に依拠している現状が伺える。 将来の医療従事者となる医療系の学生も例外ではなく、COVID-19禍でのワクチンの接種意図に関する欧米の研究では、医学部または薬学部の1〜2割の学生がワクチン忌避を示唆する結果が示され(Berello,2020; Lucia,2020)、トルコでの研究では、11.3%の学生が乳幼児のワクチンに対する躊躇感を持っている(Selda,2020)。 現在、予防接種の分野における医療系学生の教育に関する研究は、国内で見当たらず実態は不明のままである。医療系学生の予防接種に関する教育がどのように行われているのか、学生のワクチンへの知識、態度、信念はどのようなものか、専門性による相違点、または共通点は何か、特に学生が将来の実践に対する心構えをどのように認識しているかを評価することで、より効果的な教育プログラムを提案することが可能となる。 本研究では、医療系学部生(医学部、薬学部、看護学部)の予防接種の教育の現状、ならびに予防接種への知識・ 態度・ 信念の特徴、ワクチン忌避の程度を学部毎に明らかにし、共通点と相違点を明確化しワクチンリテラシーの実態を把握する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年3月に、医学部6年生、薬学部6年生、看護学部4年生に対してインターネットを通じ、医療系学部生(医学部、薬学部、看護学部)の予防接種の教育の現状、予防接種に対する知識、認識、忌避の実態と臨床への準備状況を明らかにするアンケート調査を行った。
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今後の研究の推進方策 |
在学中の教育内容の実態に関しては記述統計を行う。臨床への準備の程度を示す変数については,準備が十分と準備不足の2カテゴリーで分析し、準備の度合いに関連する因子はロジスティック回帰で、知識のスコアに関連する因子はANOVAで分析を行い、医療系学生の予防接種教育の実態とワクチンへの認識を学部ごとに分析し、共通点・相違点を明らかにする。
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