研究課題/領域番号 |
22K10742
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 清泉女学院大学 |
研究代表者 |
池田 よし江 清泉女学院大学, 看護学部, 助手 (80884791)
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研究分担者 |
宮林 郁子 清泉女学院大学, 看護学部, 教授 (40294334)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 看護学教育 / 薬理学 / 看護学学士課程 / 臨床判断力 / 臨床薬理学 |
研究開始時の研究の概要 |
看護における薬理学教育は,看護職の専門化・多様化・高度化に伴い,様々な分野からその充実が渇望される.一方で,看護学教育の薬理学と,臨床で看護師が必要とする実践的知識との乖離が指摘されている. 本研究では「看護学基礎教育の段階から薬理学的な臨床判断力を育成できるか」を問いとし,薬理学に関する「看護学基礎教育」と「臨床実践力を育成する教育」の乖離の要因を解明する.また,国内外の薬理学教育方法の探索とも総合し,日本の看護学基礎教育において, 臨床で活用できる薬理学教育を行うための新たなストラテジーを探索し構築する.本研究は「科学的根拠に基づいた看護実践に必要な臨床判断力」育成のための基礎的資料となる.
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研究実績の概要 |
科学的根拠に基づく看護実践のために,フィジカルアセスメント,薬理学,病態生理学等は,看護学基礎教育においても強化の必要がある.特に薬理学はその知識が,学士教育課程の演習や実習の中で“活用し身につく”機会が少ない.また,看護系大学の急増により,教育の人材不足は深刻である. 上記の背景を踏まえ,本研究では『看護実践を支える臨床判断力のコアとなる「薬理学」の知識・技能を強化した看護師育成を可能とする教育方法・教育プログラムの探索』を目的としている. 当該年度は,研究実施計画の中の,【調査4】医療系学部における効果的な薬理学教育方法の探索,について,①薬理学教育において効果を上げている教育方法,ユニークな教育方法を取り入れている教育機関をピックアップし,可能であれば実際の教育方法の視察を行う.②並行して国内外の薬理学教育の文献・書籍・教科書・資料・大学HP Web情報などを調査・入手し,知見を整理・精査し,教育方法や教育プログラムの示唆を得る.の一環として,まず,国内の4年制大学,看護学部における薬理学教育について,各大学ホームページ,シラバス,掲載されている教科書,書籍などから,教育内容,教育方法の調査に着手している.調査が終了次第,内容の整理を行い,次に看護学部以外の医療系学部における薬理学教育について,調査を拡大する. 並行して,国内の看護学における薬理学教育に関する論文検索、論文検討を行っている。これも、国内の文献調査・知見の整理が終了したら,国外の看護学部における薬理学教育に関しての調査を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究計画書作成時点では,前年度の仕事量を勘案し,所属長と協議の上,本研究へのエフォートを申告した.しかし,当初予定していた以外にも教育活動,特に他領域の臨地実習指導・引率等を年度途中で受命し,長期間にわたって担当することとなったため,計画していたエフォートを研究活動に割くことが困難となった. また,研究代表者の所属機関が変更となったことに伴い,研究フィールドも併せて変更するか検討段階であり,新たな所属機関近隣の4年制看護系大学,病院等についても調査が必要である.
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今後の研究の推進方策 |
教育活動や大学運営以外に,本研究を含む研究活動にもエフォートを割けるよう,研究環境の変化を試みた.当該年度の遅延を勘案し,研究全体のタイムスケジュールを再考する. 【現在までの進捗状況】欄にも述べたが,研究代表者の所属機関が変更となったことに伴い,当初のままの研究フィールドで調査を行うか,または研究フィールドも併せて変更するか検討段階である.現段階では本研究内容や予測される結果に地域差があるとは考えられないため,もし,フィールドを変更したとしても研究に支障はないと考える.予定していた研究フィールドと,新たに検討している研究フィールドは距離的にも100Km圏内と近いため,研究者が移動することも容易である.母集団の範囲,サンプルサイズ,特にインタビューの実現可能性を再検討して決定する予定である. 今年度は,現在遂行中の【調査4】医療系学部における効果的な薬理学教育方法の探索,の継続と並行して、【調査1】臨床における看護師の薬理学に関する看護実践能力獲得のプロセスと要因を明らかにする,に関して,臨床看護師を対象とした自記式質問紙調査を計画・実施し,研究対象者の中で協力の同意が得られた看護師には,随時,半構造化面接を実施し,深く掘り下げ,データを立体化することを予定している.【調査1】の分析に着手し,研究分担者,研究協力者とも協力して分析・考察を深め,問いを明らかにする. 【調査1】の分析結果を踏まえて,次の【調査2】現状の看護学基礎教育において看護大学生の薬理学の認識は強化されうるのか,薬理学に関する認識の関連因子を明らかにする,を調査するため,看護系大学生を対象とした質問紙の作成等準備に取りかかる予定である.
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