研究課題/領域番号 |
22K10754
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
安部 由紀 鳥取大学, 医学部, 助教 (70818088)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 異文化看護 / 外国人患者 / LAPI / 国際化 / 外国人看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
在日外国人の増加に伴い、教育機関や臨床現場に国際化を求める声がさらに強くなってきている。外国人患者に関する医療機関でのトラブルも増加してきており、加えて日本人看護師には外国人患者のみならず共に勤務する外国人看護師の文化的背景を理解し、チーム医療を安全に実践していく能力も課題となりつつある。このような看護師を取り巻く現状を鑑み、本研究では日本人看護師を対象に異文化看護実践能力習得をめざす約1年間の長期海外トレーニングプログラム(LAPI)の開発を行う。看護師の長期海外研修に歴史のある中国の研修プログラム内容を調査、分析し、日本人看護師に適した海外長期研修プログラム内容を構築する。
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研究実績の概要 |
初年度(2022年度)はLAPI開発に向け、先行研究、参考文献、書籍等を基に医療機関、看護師への調査票の内容検討と日本の看護師の長期海外滞在型研修内容についての構想を練った。国内での調査対象となる医療機関は検討中である。また、LAPI構築後に日本人看護師が実際に海外の病院で研修ができるのかを確認する必要があったため、海外研修地候補となる医療機関の情報収集を行い、視察を行った。視察した医療機関は国際基準を満たし、日本人外来では現地の看護師が日本語を習得し、日本人患者に対応していた。そこには日本人看護師がマネージャーとして外来をまとめ、運営に関わっていた。海外からの医療従事者の研修を受け入れる体制もあり、将来的に日本の看護師の研修地としての環境も整っていることから、LAPI構築後の長期研修の実践が不可能ではないことを確信できた。現在、視察した病院とコンタクトを取りながら、研修内容について検討中である。また、日本においても在日外国人の増加に伴い、異文化看護実践能力は、病院内のみでなく地域でもその必要性が高まっている。地域包括的な観点から、地域医療、福祉、住民コミュニティ関係の施設と専門職として看護教育現場への視察も同時に行った。各施設、日本人看護師の研修に協力可能とのことであったため、研修施設としてLAPIに組み込み、研修内容を検討中である。今年度の活動から、予測通り医師の長期海外留学、研修は多いものの、臨床看護師の長期海外研修等はほとんど行われていないことを実感することができた。しかし、日本からの臨床看護師の研修はないわけではなく1週間程度の短期研修を行っている医療機関もあることがわかり、異文化看護実践能力の習得に向け日本の臨床看護師の海外研修も徐々に増加しつつあることを把握することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
コロナ禍において渡航制限が生じた国があり、現地視察・フィールドワークに支障をきたした。新たなフィールド開拓に時間を要し、調査票作成、実施が遅れている状況である。
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今後の研究の推進方策 |
日本と海外の医療機関・看護師へ向けて海外研修に関する支援体制や異文化看護に関する内容について調査・分析を行う。同時に、日本国内ですでに看護師の短期海外研修を行っている医療機関を視察し、その支援体制や看護師のインタビューより研修の利点及び問題点の抽出と改善策を検討する。また他国で看護師の長期海外研修を行っている医療機関へも同様のアプローチを行い、国内外の研修に関する現状を把握しLAPIプログラムに反映していく。
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