研究課題/領域番号 |
22K10760
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
粟村 健司 兵庫県立大学, 看護学部, 客員研究員(研究員) (80822741)
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研究分担者 |
坂下 玲子 兵庫県立大学, 看護学部, 教授 (40221999)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 脳卒中後嚥下障害 / 回復移行 / スコーピング・レビュー / 統合的アプローチ / 進捗指標 / 脳卒中 / 嚥下障害ケア / 状況特定理論 / アウトカム指標 / リハビリテーション看護 / 看護実践能力 / ケアの質評価 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中を体験する人々が,病院施設や住み慣れた地域で健康的な暮らす継続するためには,発症後のリハビリテーションを充実させることが重要であり,ヘルス・アセスメントや療養生活支援に専門性を持った看護職の実践と活躍が不可欠である。本研究の目的は,脳卒中領域における摂食嚥下リハビリテーションに関する状況特定理論(Situation Specific Theory;SST)を構築,発展させることである。また,SSTを構築する過程において,①脳卒中領域において摂食嚥下ケアを実践している看護職の看護実践能力の明確化,②脳卒中領域における摂食嚥下ケアの質評価指標の開発を行い,その内容妥当性について検証を行う。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,脳卒中領域における摂食嚥下ケアに関する状況特定理論(Situation Specific Theory:SST)を構築し発展させることである。また,開発したSSTを理論的基盤とし,脳卒中後嚥下障害(Post-Stroke Dysphagia:PSD)を有する対象者の移行状況やその看護実践について体系化を図り,評価指標の開発することを目指している。 2023年度の主な取り組みとしては,先行研究にて報告されている,脳卒中後嚥下障害を有する対象者らの経験やその状況について概観するために,PSDに関連する定性的研究を対象としたスコーピング・レビュー(ScR)を実施した。ScRでは,本研究で設定した包含基準を満たす研究論文は17件であった。ScRに関する研究知見は,関連学会学術集会にて公表する予定にしている。 次に,Im(2005)が提唱した統合的アプローチを活用し,①トランジション理論(Meleis,2010)の理論的枠組みと構成概念,②上述したScRの研究知見,③研究代表者のPSDを有する患者の摂食嚥下リハビリ体験を探求した質的研究といった複数の情報源を活用・統合し,『脳卒中後嚥下障害を有する対象者の移行状況に関するSST(SST of Transition for Stroke Survivors with Dysphagia)を構築した。移行に影響を与えうる要因として,対象者が有する個人的要因以外にも,【身近な人々との関係性と役割の変化】【食を介した社会的相互作用】【社会における嚥下障害の受け入れや設備状況】等といったコミュニティや社会状況としての考慮すべき視点を探求した。また,対象者の移行が進んでいるかどうかを評価し得るためのテーマや具体的要素についても検討を図った。 今後は,本研究で検討したSSTの枠組みや考え方を基盤し,次年度以降の調査を進めることとしている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,本研究を進めるうえで理論的基盤となるSSTを精錬し構築する取り組みを行った。次年度以降に,脳卒中後嚥下障害を有する脳卒中患者の移行状況や看護実践に関する評価指標を探求するための研究計画も検討することができているという点から,現在までの進捗状況として,【おおむね順調に進捗している】と評価した。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,本研究で検討したSSTを理論的基盤とし,脳卒中後嚥下障害を有する対象者の移行状況や看護実践に関連する評価指標など探求するために,脳卒中領域の摂食嚥下ケアに精通する実践者らを対象とした質的調査を進める。また,それら研究知見を踏まえた量的調査を進めるこ予定にしている。
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